広場恐怖症で酔っ払いの主人公の女性が、どーでもいいようなことを延々独り語りするばかりで、全然進まないお話なのだが、ミョーに面白い(^^ゞ
ていうか、お話の舞台も、主人公の家とその近所50メートルくらい(?)で。
ま、下巻で一度だけ、主人公がカフェに行く場面があるんだけど、それも近所w
……という、考
...続きを読むえてみれば、この舞台設定でどうやったら話が進むんだよ?というお話なのだから、そもそも話が進むわけがない(爆)
なのに、思わず★5つ付けちゃうくらい、ミョーに面白く読めちゃうのは、延々語られる主人公のやや自虐気味な独り語りにテンポとユーモアがあるからだと思う。
井ノ頭五郎のあの語りを思い出しちゃうのだ(爆)
といっても、この主人公は「腹が減った」、「よし。店を探そう」とせかせか歩き回るのではなく。
ひたすら家にこもって、メルロー、メルロー、時々、薬。
それ以外は、望遠レンズのついたカメラで近所の家の覗いて、またメルロー……、みたいな(^^;
そんな主人公の家にひょっこりやって来て、楽しく語り合ったお向かいの奥さん(?)。
その後、例によって主人公がカメラで覗いていたら、偶然、その奥さんが殺される場面を目撃しちゃう……。
警察に通報しても、酔っぱらいの主人公の言うことは信じてもらえない。
しかも、現れたその家の奥さんは、主人公の家にやってきた女性とは、まるっきり別人。
とはいうものの、その家の旦那が、なぁ〜んか怪しいw
アル中の女性が、ある家の中で起こった殺人を目撃してしまうという小説は、前にも読んだことがある。
あれは確か講談社文庫だったから、同じ小説がハヤカワから出たってことなのかな?と思ったら、全然違う話だった。
ていうか、そう、あれは電車の中から見ちゃうんだった(^^ゞ
それに、あっちはイギリスの話じゃなかったっけ?
ぶっちゃけ、あっちは全然面白くなかったんだけど、これはなかなか面白い。
主人公の行動半径が極端に狭いこのお話に、どう結末をつけるのか?
下巻が楽しみw