作品一覧

  • たまたま生まれてフィメール
    4.0
    1巻1,782円 (税込)
    夫婦別姓、政治とジェンダー、性暴力事件、そしてわたし自身のこと。この国の女性たちが抱える困難を問うフェミニズム・エッセイ。
  • 告発と呼ばれるものの周辺で
    4.0
    1巻1,980円 (税込)
    たまかさんほど被害者目線に立って性暴力について書いてきた人を知らない。 もう社会は変わらなければいけない。 ――長田杏奈(ライター) 日本では、多くの女性が痴漢に遭う。 みんな、あまりにも日常的すぎて、なんでもないことのようにやり過ごしてしまう。 日本では、レイプに遭ったら、必ずしも法律が被害者を守ってはくれない。長い間、これはおかしいと声を上げてきた人たちがいるが、その声はかき消されてきた。 性犯罪や性暴力に対して声を上げてもなかなか信じてもらえない。 単に告発だと受け取られる。 でも、その声からは、内省も、やさしさも、前に行こうと信じる力も感じられるはずだ。 2017年性犯罪刑法が改正され、#metoo が続き、2019年4つの性犯罪裁判が立て続けに無罪となり、フラワーデモが起こった。 本書は、まだ社会に届かない小さな声の集積だ。 あなたの隣人、友人、家族も当事者になりうる。 性犯罪、性暴力への偏見や誤解をほぐし、やさしい社会を築くため、2017年から2021年、女性たち、支援者たちの声の記録。 ___________________ 【もくじ】 はじめに 1 性犯罪刑法と#me tooとフラワーデモ 2 高校生が、電車で、性暴力被害にあう 3 キメツけられる 4 人はフェミニストになる 5 女は怖いのか 6 境にいる人 7 未来のことを考え隊 8 男社会の門番 9 痴漢は短いスカートのせい 10 痴漢が「お客様」だった頃 あとがき
  • 「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。
    3.9
    性暴力被害、痴漢犯罪、年齢差別、ジェンダー格差、女性蔑視CM、#metoo...多くの人がフタをする問題を取材し、発信し、声をあげ続けるライター・小川たまか初の著書。2016年から2018年に起きた、性犯罪やそれにまつわる世論、性犯罪刑法改正、ジェンダー炎上案件などを取り上げ、発信してきた記録です。

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  • たまたま生まれてフィメール

    Posted by ブクログ

    「女性だからと言うだけの理由で、そういうあつかいされるのって、おかしくない? まちがってるよね」と思うことは、これまでいっぱいあった。
    私の場合は、どうしても我慢できないほどのことではなかったから、「まあいいか」と自分を騙して、そのままにしてきた。
    だって、正論で抗議しても、理屈にもなっていない屁理屈で反論されたり、「なんで冗談にそんなにむきになってるの」って流されて、自分が疲れて傷つくだけだとわかっていたから。
    でも、それって、耐えがたい被害を受けている人たちへの裏切りであり、自分も加害者の一人になっているのと同じなんだなと思った。
    たまかさんのようには闘えなくても、少なくとも自分の感じる違

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    2024年02月26日
  • 「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    勉強になりました。私の過去を思い出しながら読み進めてました。

    特に共感した言葉が「「ほとんどがいい人なんだから、一部の過剰反応を気にして対処を行う必要はない」ことにするのは大人の責任放棄」です。ジェンダーレストイレの件についてたまたまテレビでコメントしていた人が似たようなことを言っていて「何言ってんだこの人」と怒りや悲しさ、悔しさを感じました。たった一部の異常な心理によって性被害に遭っている人たちがいるのに「そういう事件は滅多にないことなので気にする必要がない」というようなことを言ってました。この人やこの人と同じような考えをする人たちには被害者の存在が「ほとんどない」ことにされているんでしょ

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    2023年09月06日
  • たまたま生まれてフィメール

    Posted by ブクログ

     著者であり、ライターの小川たまかさんの書籍は、2018年出版の「『ほとんどない』ことにされている側から見た社会の話しを。」、2022年出版の「告発と呼ばれるものの周辺で」、に続く3冊目の読書となった。
     性暴力の取材に取り組むライター小川たまかさんのエッセーなのだが、女性蔑視に関する問題発言やSNSの検証などは、研究者のように理路整然としてる。自身の生い立ちや家族関係、夫婦や家族の価値観など赤裸々に綴られ、性別役割分業が蔓延(はびこ)る現代社会で料理が得意な主夫の存在を優しく綴る。日本社会の本音と建て前への疑問符。フェミニズムに対する政治やインターネット、特にインターネットでのフェミニスト・

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    2023年06月10日
  • 「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。

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    ネタバレ

    「年齢の話」
    25歳を過ぎると女の価値が下がってしまうことが当たり前と受け取れるような広告についての話があった。

    私も年を重ねることに恐怖を感じていた。
    子供がいない、この先やりたいことも特に無いのに、年ばかりとって自分の価値が無くなっていってしまうような気がして、誕生日を迎える度にタイムリミットが近づいてくるような焦燥感があった。
    だけど幸運なことに、心から尊敬できる年上の女性達にたくさん出会うことができた。
    彼女たちは人生を目一杯楽しんでいて、もし過去に戻れるなら50代に戻りたいと言う。
    「物事の分別がついてきて、しかも体力がまだあったから一番楽しい時期だった」らしい。
    そして、自分に合

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    2023年02月26日
  • 告発と呼ばれるものの周辺で

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     前作『「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話しを。』から4年が経過し、性暴力被害、年齢差別、ジェンダー格差、など、多くの人がフタをする問題を取材し、発信し、声をあげるライター小川たまかさん。本書は、緻密に、そして多面的に調査し、インターネットとSNSの書き込みも明確にし、性暴力被害の裁判録とその課題、特に被害女性へのセカンドレイプの問題などを明らかにしていく。野球場のビールの売り子がなぜ女性が多く、マネージャーの男性から支配・搾取される自身の体験。痴漢被害者については、牧野雅子さんの著書「痴漢とはなにか 被害と冤罪をめぐる社科学」と連携する内容が充実。痴漢の加害と被害、警察と裁判

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    2022年04月17日

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