一言でいうと
【知的生活を進める上での注意事項を学べる本】
本書は、イギリスで150年前に著述家として活躍したフィリップ・ギルバート・ハマトンさんの知的生活をより現代的に役立つ部分のみにフォーカスした作品である。
知的生活とは、文筆や絵画等の芸術、読書などありとあらゆる人間らしく生きるための知性
...続きを読む溢れる生活を指す。
自らも幼少期に画家を目指したことがある経緯もあったハマトンさんは、美術誌の編集者として成功した。芸術や知性あふれる傑作がどのように作者の下で出来上がるのか、その慧眼を持って書き記した。
本書で私が最も注目するのは、「6章 時間を有効的に使う」である。時間に関する名言は山のようにあるが、具体的にどうすれば時間を有効的に使えるかに言及するものは少ない。
知的生活を行う上での時間の重要度が如何に高いか、また具体的には何をすれば良いのかがはっきり示してある部分には私は救われた。
ローマの哲人セネカ著の「人生の短さについて」で自分の本当にやりたいことに打ち込める時間の短さを痛感した後で、ハマトンの知的生活を取り込むと、より限られた時間を大切に使おうと私は考えさせられた。