ブランディングに関する著者の考えがまとめられた本。
題目にはマツダと書かれているが、マツダに関するブランド戦略の記載は一部のみで、大半が欧州ブランド(自動車や時計、アパレル)がいかにプレミアムとしてのブランドを築いているかが述べられている。
ブランドは単に高級感があり、高いというだけでは全く意味が
...続きを読む無い。日本発のプレミアムブランドが世界で上手くいっていないのは、ブランディング戦略が下手な点にある。ブランドとはその商品の確固たる方向性に意味があり、その方向性に共感する信者によって構築されていくと考察した。
その中でも昨今のマツダのブランド戦略は日本の会社としては珍しく、一目でマツダとわかるフォルム、ソウルレッドをメインカラーとするなどマツダと言えばこれといったクルマづくりに徹しており、そのブランド戦略が実を結び始めていると述べられていた。
日本の安くて品質の良いものこそ至高という考えから脱し、プレミアムジャパンとして、日本製という付加価値をグローバルに認知させていくことが日本の製品力向上に繋がると感じた。先代たちが築き上げてきたメイドインジャパンの信頼性を最大限活かして、ビジネス展開できれば日本が世界に誇るプレミアムブランドを確立していくことも夢ではないと感じさせられた。