「自分は選択の幅をたくさん残しながら、相手の手は限定されるように指していって、ゲームが進むにつれて、最終的に相手には戦略的に有効な手がないという場面だすのが、理想的な指し方となるのです」
これはあらゆるゲーム(囲碁・チェス・戦争・外交・経営・政治等々)について言える、まさに究極的な考え方ではない
...続きを読むかと思う。あらゆるゲームの手段、戦略は相手がどういう手を使っても、それに対して互角か勝つ状態を作ることを方向として持っている。
またそれはゲーム内における戦略オプションをいかに豊富に持つかということだけでなく、時にはルールさえも変更することをも考慮に入れるべきものである。
ゲームに弱いプレイヤーとはつまるところ下手に動いて、自ら戦略オプションを減少させることをいう。つまり、ゲームにおいて考えることは、
・自分の戦略オプションが増えるように行動すること
・相手の戦略オプションが減るように行動すること
のいずれかでしかない。
ほとんどのゲームにおいて、詰めろの局面までが読めない段階では「防御は最大の攻撃」である。相手の出すカードを見てから、自分の出すカードを選ぶ方が有利になるからだ。例外と言えるのは、ゲームの構造上、戦略オプションを獲得できる地点(ポジション)が明らかな場合は先制攻撃が有利になる。いわゆる天王山である。
問題はそのポジションが定点なのか動点なのかということである。つまりポジションが明示的、限定的であるならば先制攻撃はクリティカルヒットになる。しかし、それが暗示的、発生的であるならば後手が有利になる。発生条件が後手で決定することが多いからである。そのためにはゲームのルールとルールの可変性を見極めることが決定的に重要である。