ウィリアム・バーンスタインの作品一覧
「ウィリアム・バーンスタイン」の「「豊かさ」の誕生 成長と発展の文明史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ウィリアム・バーンスタイン」の「「豊かさ」の誕生 成長と発展の文明史」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
翻訳:徳川家広が目を引くものの、そこは本題ではなく、また本書を読んでいる間に気になることはない。つまり、訳者の個性が前にでない、抑制の利いた端正な良い翻訳であると思った。
さて、原書の刊行は2004年である。ITバブルの崩壊が記憶に新しいが、いまだリーマンショックを経験していない頃の、投資家視点の「経済成長」の理論である。産業革命以降の、前近代には見られない経済成長が達成されるためには4つの条件が必要だという。1. 私有財産制、2. 科学的合理主義、3. 資本市場、4. 迅速で効率的な通信・輸送手段の4つであり、この中でも3. 4.あたりに投資家としての視点が出ていると思った。1,でも、人文系
Posted by ブクログ
下巻を読み終わったのが通勤電車の中。視線を上げると中吊りに「徳川宗家十九代 徳川家広氏プロデュース 葵もみじ」ともみじ饅頭の新製品の広告が…えっ!いま読み終わった本の訳者って江戸幕府将軍の末裔?とびっくり!と、どうでもいい偶然なのですが、さすが徳川三百年の直系の翻訳による本書は巨視的な視点で「豊かさ」というすべての国が追い求めるテーマを追い込んでいきます。上巻では数々の変革者たちのエピソードを編み込むように「豊かさ」の歴史を描いていましたが、下巻ではデータを駆使して「豊かさ」の意味を著しています。特に「繁栄は民主化をもたらすかもしれないが、民主化そのものは繁栄を約束しないのだ。」という分析には
Posted by ブクログ
「豊かさ」は結果として生じるもの、ではなくて、ある条件の元でのみ体質として生まれるものであることを指摘する骨太の分析です。条件は四つ。一つめは私有財産権。これには知的所有権や市民の自由も含まれます。二つめは科学的合理主義。三つめは誰でも投資できる近代的資本市場の成立。最後は大切な情報をスピーディにやりとりできる通信手段と人や物を大量に迅速に移動できる輸送手段。1800年代以降、前近代が近代にイギリスやアメリカにおいて乗り替わっていくプロセスこそが「豊かさ」の成立要因という論考です。エドワード・コークやガリレオ・ガリレイやジョージ・ウェスティングハウス、ジェームス・ワットなどなどありとあらゆるオ