作品一覧 2018/10/26更新 いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし 試し読み フォロー 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 松井剛の作品をすべて見る
ユーザーレビュー いまさら聞けないマーケティングの基本のはなし 松井剛 マーケティングを学んだことない人に特にお勧め。 1つのチャプターにつき、1単語の専門用語の解説の形になっており、専門用語の解説が多くて、とてもためになる本でした。 一橋大学の教授の方が著者ということもあり、本を手に取った時は堅苦しいイメージがありましたが、本を読んでみるとラフでフレンドリーな解説...続きを読むだったので、とっつきやすく、学生にも読んでほしいなと感じました。 学生以外でもウェブマーケを仕事としてされてる方にも学べる本です。 Posted by ブクログ 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング 嶋浩一郎 / 松井剛 女子力,美魔女,おひとりさま,加齢臭のような「社会記号」を研究者の視点,博報堂出身のマーケターの再戦前から見た視点の両方から説く. ・社会記号はサラリーマンが作っている。 ・社会記号は欲望の権化である ・兆候,言語化,発進,共感・拡散,市場形成,応用 ・ネット書店とリアル書店の違い 統計学者...続きを読む vs 哲学者,夢想家 ・定量は過去、定性は現在、予兆は未来 「マーケティングの神話」 「脱常識の社会学」 情報爆発→物事を二分する社会記号が誕生。→リア充と非リア→思考の節約 AIは夏にコンビニでおでんを売ろうというインサイトは持てない 社会記号はコピライターや広告代理店が生み出せるモノではない。消費者のニーズがあるところに、社会記号が生まれる。 「欲望は自覚できない.だから言語化もできない.でも文句は言える.文句は欲望の裏返しのことが多い.本当にしたいことがあるから,人は文句をいう」 「もし,同じような文句を言う人が10人いたら,そこにはビジネスチャンスがあると考えて良いでしょう.あとはその欲望,つまりインサイトを受け止める装置を作ってあげれば良いわけです.」 ことばが変われば現実も変わる. サピア=ウォーフ仮説,言語決定論: 「われわれは,生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する」 ====================== ”「リア充」ということばが広く人口に膾炙すると,それを気にし出す,あるいはそれを気に止む人が増える.” 「リア充とか加齢臭について気にすることを,社会学ではフレーミングと呼んでいます 負け犬→エッセイイストの酒井順子がひろめた社会記号 「ハリトシス・スタイル」「ハリトシス・アピール」→医学的な病気に見える名称を使って不安を煽って市場を作ろうとする広告活動を指す専門用語,ハリトシス=口臭.リステリンは口臭の問題を医学用語を用いて下品さを軽減させた上で伝達することで莫大な広告効果を得る 加齢臭もハリトシス・スタイル型の社会記号 加齢臭の原因は科学的に証明済みで指摘の現象が実害することは真実.ただ,それよりも「加齢臭」というラベルを与えてことが,世間の関心を集めた. 撞着語法,形容矛盾…聖なる愚者,小さな巨人 論理的に矛盾する複数の言葉をかけ合わせることで、人の目や興味をひく表現となり、謎めき・意表・皮肉・深意などの印象 「物を売るには,言葉もまた売らなければならない」 社会記号が生まれる背景には人々の暗黙知な欲望が存在する.(こうなりたい,こうなりたくない) 欲望の発見=生活者インサイトの発見 「おひとりさま」「草食系男子」「加齢臭」 求人に頭を悩ませていたGoogle →数学の難問を学生に見せて,解かせることでGoogleのリクルートサイトへ誘導. →難問を解きたいという優秀な理工学生へリーチ →学生の難問を解きたいという”潜在的欲求”を見事に突いた奇策 羊たちの沈黙,ハンニバル・レクター博士 「われわれは日頃目にするものを欲求する.それが始まりなのさ」 内田樹 「欲望というものは「それを満たすものが目の前に出現したとき」に発動するもの →ウォークマンが発売されるまで,人は「歩きながら音楽が聴きたい」という欲望に気づいていなかった. 雑誌(オールドメディア)はもともと社会記号を作るのが得意なメディア媒体.ちょい悪親父,エビちゃんOL等… なぜ?→ターゲットが特定の年齢や社会的属性に絞られているから. 社会記号ができると… ・メディアに取り上げられる ・その記号が自分の欲望を捉えていると認識した人がファンになる. ・コミュニティが生まれる ・市場が生まれる →雑誌編集者は社会記号の誕生すなわち読者の潜在的欲望の発見を望んでいる.だから読者調査に手を抜かない.→「シロガネーゼ」,「公園デビュー」の発見 テレビやネットニュースは不特定多数の読者を想定しているため,刺さる言葉を使いにくい. 検索エンジン,ネット書店 →言語化された欲望を叶えるには強力なインフラ リアル書店 →暗黙知な欲望を発見・叶えることができるインフラ. ”人は,すでに言語化した欲望を叶えてくれるプレイヤーには,あまり感謝をしない” ”文句”は宝石の原石→ 本屋大賞誕生のきっかけ→「なんであの本が直木賞?」という書店員の”文句” ”日常の違和感”がインサイトの種 コンビニでおにぎりを売り始めたのはセブンイレブンが最初 商品・サービスの提供者がインサイトの掌握に迷走するケースが多々. →技術オリエンテッド,その機能はあれば便利だけど,現場でワークするかどうかは別… →どん兵衛ファンのタレントが「10分待って食べる」という日清が想定しない食べ方を発見,拡散 社会記号の機能: 自己認識 自分はコギャルだった.コギャルでよかった 同化 コギャルになりたい 寛容 コギャルだからしょうがない 報道 コギャルの生態はこうだ 市場 コギャル向け製品を作ろう 拒絶 コギャルはけしからん 規範 コギャルはこうあるべし 課題 コギャルは社会問題だ ことばが変われば現実も変わる. サピア=ウォーフ仮説: 「われわれは,生まれつき身につけた言語の規定する線にそって自然を分割する」 →日本人は虹を7色に捉える.ドイツでは5色,アフリカでは8色 社会記号の累計: ・呼称 ・行為 ・脅威 ・カテゴリ クラフトビール→大手ではない業者が作ったビールのこと.クラフトビールというカテゴリが与えられることで市場に受け入れやすくなった. 社会記号を創り,拡散すればそれは世間を変えうる力になる.ただし,生き残れる社会記号はごくわずか →ブラックスワンにおける「果ての国」の世界. メディアは常に新しい現象を報じたいと思い、その裏付けとなる具体例を探している。 →メディアは"現象"を報じたい →現象のファクトとして具体例を探す。たとえその具体例が現象に乗っかることを意味していなかったとしても。("お一人様"ブームにおける一蘭 ) 具体例の寡占 →メディアはめんどくさがり屋。"ハイブリッドカーといえばプリウス"→プリウス以外の商品がたくさんあるはずなのに、プリウスしか登場しない。 →◯◯といえばこれ、とポジションを獲得するとメディアで複数取り上げられる。強い。 →★社会記号を代表する商品の席は一つか二つ。 自社サービスだけでなく社会記号を語れる広報パーソンは、その社会記号の有識者ということで取り上げられて結果として自社製品の宣伝につながる。 →自社商品ではなく現象を語れる広報パーソンを目指すべき。 メディアの現象発見欲 Posted by ブクログ 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング 嶋浩一郎 / 松井剛 なるほどいつの間にか「社会記号」となっている「ことば」は確かにたくさんある。それを創り出すメディアの特性も語られており、結果としてそのことばと結びつくカテゴリーNO.1ブランドが出来ていくその理由も納得いくものだった。「社会記号」を企業単独の力で創り出すことは難しいが、しかし消費者の顕在化していない...続きを読む不満や違和感をシンプルに言語化する能力(センス?)は企業のマーケティングにおいて重要であることは再認識した。顕在化とは言っても、世の中には少しずつ生まれてきているものに気が付けるかどうか?が大事である。それが一時的なものか、定着する本質的なものかを嗅ぎ分けるセンスをもつことが重要。それはネットや本などの資料やデータだけではたどり着けるものでなく、観察や話を聞くこと、n=1からどこまで洞察できるかにかかっている。今のような在宅勤務が続く生活の中で、どうやってインサイトを嗅ぎつけるか、これは課題である。 それにしても社会記号となるのはことばに限らない。たとえば最近のおしゃれなメガネのフレームといえば丸いデザインのものが多い。あれはいつどこから始まったのだろうか?そこにはどんな不満や違和感があったのか? Posted by ブクログ 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング 嶋浩一郎 / 松井剛 社会記号とつく本の中で、初めて理解できた。言葉の効果を掘り下げているので、言葉に関わる人は読んでおくべきと感じる。 Posted by ブクログ 欲望する「ことば」 「社会記号」とマーケティング 嶋浩一郎 / 松井剛 とりあえず一周読んだった〜! 社会記号となった言葉たちがどのように生まれてきたか、具体例も交えて丁寧に書いてあって読みやすかった。 社会記号を作りたいとしたら、人を観察するしかない。欲望のありかを探し続けるしかない。と考えた。「欲望を持つ人」に憑依するために自分が何かの欲望を持ってるのが大事だろうな...続きを読むと思った。 Posted by ブクログ 松井剛のレビューをもっと見る