作品一覧 2023/02/03更新 喜劇としての国際ビジネス 試し読み フォロー 奇妙な国境や境界の世界地図 試し読み フォロー 死後も生きる〈意識〉 試し読み フォロー ジェインズヴィルの悲劇 試し読み フォロー 精神科医の悪魔祓い 試し読み フォロー 1~5件目 / 5件<<<1・・・・・・・・・>>> 松田和也の作品をすべて見る
ユーザーレビュー ジェインズヴィルの悲劇 ゼネラルモーターズ倒産と企業城下町の崩壊 エイミー・ゴールドスタイン / 松田和也 ★GMジプシーの悲哀★リーマンショック後のGM城下町の苦境を追う。GMの工場が時給28ドルで中産階級を支えていたが、閉鎖になると半額程度の仕事しか残っていない。収入と家族の生活を守るために近隣の別の工場に出稼ぎに行き、週末ごとに戻る「GMジプシー」の姿が染みる。あと10年近くもこの生活を続けるのか。...続きを読む娘がアルバイトを掛け持ちして家計を支える例もある。 再就職のために職業訓練学校に政府が金を投じ、そこで懸命に学ぶ人も多い。再教育に対する米国の信念を感じる。ただ卒業してもいい職を得られるわけではなく、むしろ学ばなかった人よりも再就職が厳しいとの調査結果も示す。優秀な成績で卒業して刑務所に職を得た人が精神を病んでしまう例も。再教育の意義を問いかける。 一方で新しい職を作ろうとする経済界の主導者の姿も描く。楽天的にあろうと活動し、一生懸命であり活動に満足しているようだが、かつての中産階級を救うには至っていない冷静な筆致が厳しい。 終身雇用に守られた日本で、会社に頼らず働ける能力を磨けというが、ことはそう簡単ではないことが分かる。GMをすでに退職して年金で悠々自適の人もおり、時代の運不運も大きい。個人として備えられることが何か、そして地域としてどれだけの対応が可能か、突きつけられる。答えは出ないが。 Posted by ブクログ 喜劇としての国際ビジネス 私が出会った〈一流〉という名の怪優たち ダニエル・レヴィン / 松田和也 【伏魔殿でお茶を】世界各地の大物たちとビジネスをしてきた著者が,その「どうしようもない」内実を描いたノンフィクション。権力欲を始めとしたあらゆる情念が渦巻く中で,思わず真偽を疑いたくなるホントの話が次々と飛び出してきます。著者は,コンサルタントとして金融教育等に関する多くの助言を授けてきたダニエル・...続きを読むレヴィン。訳者は,翻訳家として活躍する松田和也。原題は,『Nothing but a Circus: Misadventures among the Powerful』。 著者の失敗話で幕を開けるのですが,本書の白眉は中盤のロシア部分。政治とビジネスが絡み合いながら取り返しのつかない事態が展開していく様は非常にスリリングでした。教科書的には絶対に学べない「政治経済学」を知ることができる点で非常に魅力溢れる一冊です。 〜「行くなら行け,行かないなら行くな。けど行くんなら,楽園を期待するな。」〜 やっぱり痛い目にあっておくって大切なんですね☆5つ Posted by ブクログ 奇妙な国境や境界の世界地図 ゾラン・ニコリッチ / 松田和也 世界な奇妙な国境・境界、もっと言うと 世界各地の飛び地と少しのゴーストタウンが紹介されている。いわゆる「飛び地」の他に、「マン島」のような少し変わった政治体系をもつ地域も紹介。 各項目は地図とそうなった経緯・現在の状況などで構成されている。 日本からは、ゴーストタウンとして軍艦島がエントリー。 ...続きを読むヨーロッパ大陸に多そう予想できたが、ヨーロッパの国々が世界各地にもつ島々の境界も複雑だったりする。 Posted by ブクログ 精神科医の悪魔祓い: デーモンと闘いつづけた医学者の手記 リチャード・ギャラガー / 松田和也 タイトルに惹かれて読みました。著者は優秀な精神科医および国際祓魔師協会会員という異色な肩書きを持つ。彼の元に訪れる人々は果たして悪魔に憑依されているのか、それとも何らかの精神疾患を患っているのか――著者は相談者と面談し、霊的指導者(祓魔師である神父など)と協力をして真実を見極めていく。悪魔憑依と精神...続きを読む疾患の見極めは熟練の技術が必要であり、時には困難を極める。エクソシズムの誤った儀式方法で命を落とす者も少なくないとか。本書は極めて科学的であり、悪魔憑依についてかなり冷静に分析している。悪魔に悩まされている人々の大半が過去に悪魔崇拝やそれに準ずるものに触れている点が興味深い。あるいは、敬虔で熱心なキリスト信徒が悪魔から苛虐を受ける例も珍しくはないようだ。確かに悪魔憑依と判断され、エクソシズムを受けるも、悪魔から開放されることなく相談者が亡くなるケースもあり、やるせない気持ちになる。悪魔憑依やそれに纏わる現象は劇的なだけに、それを逆手に取って悪徳な商売を営む輩も後を絶たない。エクソシズムだと言って相談者を虐待したり、高額な金銭を要求したり。まるでインチキな、詐欺みたいなものもある。何故、悪魔は人を脅かし、闇の領域に引き摺り込もうとするのか。理由は分からない。只、明瞭な事実は悪魔は確かに存在する、それだけだ。 Posted by ブクログ 松田和也のレビューをもっと見る