日影丈吉の作品一覧

「日影丈吉」の「応家の人々」「女の家」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • ミステリー食事学
    3.0
    1巻935円 (税込)
    昭和24年に江戸川乱歩を唸らせデビューした小説家・日影丈吉のもう一つの顔は、名だたる有名ホテルの料理人たちに仏語を教えた料理研究家であった。伝説の毒薬から悪食珍味に絶品フレンチ、メグレやホームズ、クイーンら名探偵が口にしたはずの各国の味の裏側まで、世界の「食」と「謎」をたっぷりと語る。グルメ文化史としての魅力も輝く名エッセイ、待望の復刊。
  • 応家の人々
    4.0
    1巻990円 (税込)
    昭和十四年、日本統治下の台湾――-。名高い旧家・応家の美女の周辺で男たちが相次いで死亡する。最初の夫が海難事故死し、二人目の夫は何者かに殺害され、さらに毒殺事件が起こる。内地から派遣された警官が、台北から台南の町々をめぐって事件の謎を追う、妖しい懶さが漂う長篇ミステリ。
  • 女の家
    3.0
    1巻990円 (税込)
    東京銀座の裏通りにある妾宅で、折竹雪枝がガス中毒死した。事故か自殺か、それとも他殺か――。老練な刑事・小柴と老獪な女中・乃婦、二人の語りが交差し、炙り出される意想外の真相とは。陰影のある文体で人間心理を巧みに描き、澁澤龍彦、種村季弘らに愛された著者による代表作。
  • ハイカラ右京探偵全集
    4.0
    1巻1,320円 (税込)
    山高帽に針のような口髭、鹿革の手袋に細身の杖、フランス好みの洋服に身を包み、突如登場する怪紳士は、元国際スパイと噂も高い外務省嘱託で、探偵・右京慎策。変幻自在の行動と推理で、警視庁随一の腕利き吾来警部を相手に、時には挑発、時には助力、文明開化が惹き起こす難事件を次々に解く。単行本未収録2編を加えた〈ハイカラ右京シリーズ〉決定版!
  • 孤独の罠
    -
    1巻550円 (税込)
    推理小説史上、特異な位置を占める、幻想の詩人・日影丈吉の代表的長編。舞台は、榛名山に近い寒村。縁の薄かったわが子の火葬に立ち会った仰木は、そこで奇怪な事件に巻き込まれた。1体のはずの乳児の骨が、2体も出てきたのだ。忌わしい事件を仕組んだ犯人の意図は? 閉鎖的因習や錯綜した人間関係を追いながら、謎を探る。
  • 狐の鶏
    -
    1巻550円 (税込)
    真次はこのところ、恐ろしい夢に身も凍る思いをしていた。斧を振るって兄嫁の望を、自分の手で殺してしまう夢だ。ところが、一仕事おえての午睡からさめてみると、夢そのままの光景が眼前に展開しているではないか。果して自分の行為は、夢なのかうつつなのか。あやかしの世界の殺人を描く表題作ほか4編を収録。
  • 幻想博物誌
    -
    1巻550円 (税込)
    転地療養先の千葉の海岸で、心を魅了された美貌の女の異常な死を超現実的感覚で描き出し、この世のものと思われぬ妖しい虚構の世界を構築する「月夜蟹」はじめ、蟹、蝶、猫、からす、馬、鵺の6種の動物のそれぞれの持つイメージに触発され、存分に幻想の翼伸ばしてつづる、日影文学の魅力を結晶させた好短編集・全6編。
  • 真赤な子犬 <新装版>
    3.7
    1巻770円 (税込)
    五ツ木守男は自殺しようと準備万端、毒入りステーキを用意した。いざ! その前にトイレ……戻ると、なんと食いしん坊の国務大臣がステーキを頬張っているではないか! 慌てた守男は四階から転落死。現場に駆け付けた四道(しどう)警部は、真赤な犬を見たという女中の証言が気になっていた。そんな犬、存在する? さらに雪山で扼殺死体まで見つかってさあ大変! ハイカラで流麗な本格ミステリ復刊。(解説:千街晶之)
  • 内部の真実
    3.7
    1巻865円 (税込)
    本島人鉄工業者の邸の庭で起きた、日本軍人の決闘騒ぎ。一方は銃殺され、一方は頭部を殴られ意識不明の状態で発見された。最初は単純な事件と思われたが、現場に残された二挺の拳銃はどちらも指紋が拭われており、相手を殺したと目される男の側に落ちていた拳銃は弾が未装填だったことが判明する……。推理と恋と幻想が混然一体となった名匠の最高傑作。/解説=新保博久
  • 応家の人々

    Posted by ブクログ

    結構前に書かれたもので文体も古さを感じるけど、すぐ引き込まれた。舞台となった台南の大耳降街は、実際は大目降街と呼ばれ、今は新化老街というところらしい。行ってみたい。

    0
    2024年08月16日
  • 真赤な子犬 <新装版>

    Posted by ブクログ

    何なん?みたいなストーリーです。
    ステーキに毒をふりかけて自殺しようとした守男から始まるドダバタミステリー。
    こういうのも楽しくていいですね。
    ドロドロしたものもなくて、1人調子ハズレな真規もいい味出してました。

    ずいぶん前のものですが、面白かった。

    0
    2023年12月09日
  • 応家の人々

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    正体不明の秘密結社やらが湧いて出る、事件の推移は混乱気味で、取って付けたような謎解きはなされるものの、どことなく腑に落ちない。もとから明快な結末を付ける気は作者にはなく、純粋にミステリとして評価するといい点は付けられない。まだ戦争が始まったばかりで、弛緩した空気の漂う、戦前の台湾の風俗を愉しめるかどうかで、評価は決まる感じ。迂生は楽しんだけどね。ただ結末は、うまいオチを思いつかなかっただけにも思える。

    0
    2021年03月03日
  • 真赤な子犬 <新装版>

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    まあまあ。解説氏にしては珍しくネタバレの箇所が。第2の殺人の真相は「なんじゃこりゃ」な内容で興醒めした。

    0
    2019年01月13日
  • 内部の真実

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ミステリー小説には違いないが、日本統治下の台湾が舞台ということもあってか、非常に文学的な香りのする作品である。台湾語(中国語?)が随所に出てくるがゆえの読みにくさはあるが、情景描写などはとても緻密で、ときにミステリー小説を読んでいたことをわすれてしまいそうになる。
    一方、ミステリーとして用意された舞台は、きわめて骨太だ。日本人の軍人同士での決闘騒ぎ。片方が撃たれて死ぬが、撃ったとおぼしき銃には銃弾は装填されておらず、撃った形跡も認められない。あまつさえ、現場に残された二挺の銃は、いずれも指紋が拭きとられている。このシチュエーションから同じ隊の軍人が事件の検証をするが、真相にたどり着いたと思いき

    0
    2018年12月12日

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