作品一覧
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3.8日本を代表する稀代の名経営者「小林陽太郎」初の評伝がついに電子化! これが最初で最後の小林陽太郎論。 「富士ゼロックスのカルチャーは性善説です。 世の中それほど甘くはありませんと言われても、あえて性善説でいこう」。 小林陽太郎は44歳で社長に就任。2009年相談役最高顧問を退任するまで 富士ゼロックスの売上を1000億円から1兆円、社員数を7000名から4万名に成長させた。 さらに経済同友会の代表幹事や日米財界人会議の議長を務めるなど、財界のスーパースターでもあった。 この稀代の名経営者の「真実」「経営哲学」が、著者による膨大なインタビューで初めて明らかになる。 【著者紹介】 樺島弘文(かばしま・ひろふみ) 1956年、札幌市生まれ。東京農工大学卒業。 1988年プレジデント社に入社。ビジネス誌「プレジデント」の編集長、出版部長などを務める。 2002年退職して、家族で栃木県那須郡馬頭町(現那珂川町)に移住し、田舎暮らしを始める。 現在、文筆家として、人物論、企業論などを執筆。インタビューした社長は100名を超える。 著書には、田舎暮らしのエッセイ『会社を辞めて田舎へGO!』(飛鳥新社)、『馬頭のカバちゃん』(日経BP社)がある。 【目次より】 ◆プロローグ 引退スピーチの日 ◆第1章 「人間」小林陽太郎 ◆第2章 ビューティフルキャンペーンの衝撃 ◆第3章 「一番の仕事」はTQC ◆第4章 販売会社は何をもたらしたのか ◆第5章 ニューワークウェイは正しかったか ◆第6章 小林は後継社長たちに何を託したのか ◆第7章 「企業の社会的責任」とは何か ◆第8章 「再アジア化」論と中国 ◆第9章 アスペンの夢
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
単純に、小林陽太郎氏と直接会話をして経営哲学に触れたことが大切な財産になっている事実を再確認できました。
素晴らしい経営者の旬な時期に出会えた事に感謝します。
私の様な者では、アスペン研究所のセミナーに参加する機会は無いと思いますが、リベラル・アーツを大切にして、社外の様々な人との対話を大切にしたいと思います。
「利益は、人間にとっての健康みたいなものです。健康はとっても大事ですが、健康が人生の目的ではない。人は、健康で何かをやりたい。つまり、健康は、人生の目的を達成するために必要なもの、手段だと思います。利益は、会社にとっての健康みたいなものです。とても大切なものではあるが、それが最終目 -
Posted by ブクログ
経営者を目指す自分にとって何か糧になるものはないかという問題意識のもと読むことにした。
迫力ある面構え、高学歴、スポーツマン、国際派という姿からカリスマ的な経営者と思いきや、筆者はこれを否定する。ぐいぐい引っ張るタイプでなく、積極的に部下へ仕事を任せ、謙虚に下位の者の意見に耳を傾ける、どちらかというと日本的な経営者像が描かれている。あえて性善説でいこうなど、坊ちゃん的と言えばそれまでだが、考えに考えた結果、経営者に求められる一番の資質は正直さであり、これが信頼につながるという一貫的な姿勢だからこそ多くの人が惚れたのだろう。ほんの数行だが、リーダーは自分から挨拶する人とあった。至言だと思う。も -
Posted by ブクログ
「小林陽太郎氏に関する本」というより、ほとんど「富士ゼロックスに関するの本」だった。
ゼロックス関係者以外の人が読んで、どこまで面白いと思えるのかは疑問だけど、個人的には面白かった。
(経営層から見た)富士ゼロックス誕生から現在までがわかる。
経営層が考えることはなかなか現場の社員まで届かないものなので、経営層目線で書かれたこういう本があることは現場で働く平社員としては有難い。
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メモ:
P257
プロダクト・アウトからマーケット・インへ。更にはソサエティ・インへ。
ゼロックスの複写機の誕生もソサエティ・インだ。
カーボン用紙を使って手書きで複写するという辛い労働から人間を解 -
Posted by ブクログ
評伝というには、あまりに良い評価しか書いていないのでちょっと首を傾げざるを得ませんが、私が入社した1985年4月のときには、51歳で社長7年目というまさに乗りにのったときでして、かっこよかったのは確かです。
この本には書かれていませんが、とにかくクリーンな仕事をすることで有名で、本書のサブタイトルにある“「性善説」の経営者”というのはその通りだと思います。「世の中それほど甘くはありません」といくら周りから言われても「性善説」を貫き通した人で、その点は尊敬しています。
小林陽太郎からは、正しいことをしていけば企業は反映するという信念のようなものを常に感じていました。
★★★
本書