キャサリン・ダンの作品一覧

「キャサリン・ダン」の「異形の愛」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 異形の愛
    4.3
    1巻3,300円 (税込)
    巡業サーカスの団長の父と母、天才アザラシ少年の兄、美しいシャム双子の姉、超能力をもつ弟、そして平凡なわたし。やがて来る崩壊の日。これからわが家の話をしよう……伝説の名作、復活。
  • 異形の愛

    Posted by ブクログ

    登場人物のほぼ全員がフリークス。人間離れした容姿と尋常ならざる能力を持っているキャラクター達が、人間味が溢れた行動(良くも悪くも)を振る舞い、愛し、苦悩する。
    常人には理解し難い愛が確実にそこにある。面白いので、ツラツラと読み進められるが、裏には社会風刺の劇薬を盛り込んでいることに気づくと、この本の見方が変わる。

    0
    2022年03月05日
  • 異形の愛

    Posted by ブクログ

    異形、というと高級感すらあるが、ゲテモノ、見世物芸人、不適応者、エグい、どうしょうもない、といった重層的意味を持たせているはずだ。
    (オタク、マニア、といったニュアンスはまだなかったころの小説だ。)
    「存在しているだけで稼げる」という素晴らしいアイデアから畸形を作り上げる、という奇矯な家族小説からスタート。
    フツウを見下すという価値の顛倒。囲いの中でのマジョリティとマイノリティ。
    やがて カリスマへの傾倒が始まる。
    躰の歪みだけでなく、家族の兄に対する/フツウのフリークスに対する傾倒という精神の歪み(内面のフリークス)でもある。
    ここにおいて話は家族を超えて集団心理を描き出す。
    その反面、語り

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    2017年08月20日
  • 異形の愛

    Posted by ブクログ

    すげーすげーとは聞いてたものの、オイラが知った時にはペヨトル工房は既になく…河出がまずすげーわ。愉楽とかも相当ヤバいと思うけど、よう次から次へとこうどっかから怒られそうなんを出すわ。エラい。
    で、中身。フリークス小説の金字塔みたいな話は聞いてたけど嘘やなかったなぁ。愉楽よりだいぶ古いけど古さを感じへんし過激さでも負けてへん。

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    2017年07月25日
  • 異形の愛

    Posted by ブクログ

    とても長かった。アメリカでの著名人が愛するカルト的な問題作が復刊。ここにてそれなりの感想をたやすく書けばいいのだろうが、自分の一番の感想は長かっただ。見せ物サーカス夫妻の経営するテントの中で、わざと奇形に産まれ育った兄弟達。がっちり外の世界からガードされ、より多く人に見た目で賞賛されるかが、一家のヒエラルキーとなる世界。どの部分で反応し感じるか、個人によっての本への捉え方が大きく変わるので、そういった意味での貴重さはある。
    最後の主人公から自分の娘への手紙はない方が良かった。それが愛だとワシは思うのだ。

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    2019年02月03日
  • 異形の愛

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本の7割を越えたあたりからどんどんと読むのをやめられなくなる展開だった。タイトルの意味が家族に対するものであったり、同じ側へ向けられるものであったり、と分からされる力強い描写には痺れてしまった。描写は強烈だがユーモアも多く、アーティの金玉のカビを念動力で動かして蝶々結びの形にするチックが可愛らしい。家族の伝統が火葬だと伝えることも皮肉が効いていて良い。疎外されたものたちには、自分なりの誇りがあることを気づかせてくれる。

    0
    2018年10月04日

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