西村英一郎の作品一覧

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ユーザーレビュー

  • 密林の語り部
    ひとつの文化に魅せられ、回心してその内部へと踏み込み"語り部"となるサウルと、文化を外側から物語にしようと試みる筆者(?)の2人の物語が交互に折り重ねられている。

    初め語り部の物語が始まった時、なれない情景や言葉に戸惑いつつも引き込まれている自分がいた。
  • 密林の語り部
    2012.7記。

    「チボの狂宴」の著者バルガス・リョサ再読。ペルーの少数民族マチゲンガ族の「語り部」が伝える神話的記憶と、人類学者の考察やドキュメンタリー制作の描写が交互に描かれる。

    「木が血を流した時代」と語り部が呼ぶ、白人の過酷なゴムプランテーション経営による人口の激減、乱開発から滅び行く民...続きを読む
  • 密林の語り部
    語り部のことを小説にしたいと思う「私」と、(1・2・4・6・8章)
    マチゲンガ族に飛び込んで語り手になる「私」。(3・5・7章)

    頬に痣のあるサウル・スターラスが語り手に転身したことは謎でもなんでもない自明の筋だが、
    語り手になろうと思った彼の内面が徐々に明らかになるのが凄い。
    流浪のユダヤ人であ...続きを読む
  • 密林の語り部
    私は怒りを感じる。〈車や大砲や飛行機やコカコーラがないからといって、彼らを滅ぼす権利があるとでもいうのだろうか?〉宣教師たけでなく民俗学者も悪だ。彼らと共に生活し、ジガバチが芋虫に産みつけた卵から孵る幼虫のように彼らの内部から破壊するのだ。マチゲンガ族はロマのように放浪する民。しなやかな強靱さをもつ...続きを読む
  • 密林の語り部
    バルガス=リョサは最も好きな作家の一人だ。今まで読んできた彼の作品はどれも、近代的社会と前近代的な文化という二つの世界を対位法的に描くことで世界の可能性を暴き出しながら深い感動へと導いてくれる。密林の向こう側から紡がれる物語はかつて語る事が社会そのものであったという事実を私たちに突き付け、それをこち...続きを読む

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