ベン・ファウンテンの作品一覧
「ベン・ファウンテン」の「ビリー・リンの永遠の一日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「ベン・ファウンテン」の「ビリー・リンの永遠の一日」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ものすごく面白かった。
と言ってしまうと、あまりに平凡で身もふたもないのだが、それ以外に言葉が見つからないぐらい、面白かった。
全編「おふざけ」がちりばめられている。「ミリオンダラー・ベイビー」のオスカー女優、ヒラリー・スワンクとデスティニー・チャイルドなんて、いったい何度名前が登場しただろうか(彼女らは自分の名が使われることを承知したのかしら)?わたしにはわからなかった「あの人」もたくさんきっと出ているのだろう。そこに、いかにも若い男の子たちらしいお下品な会話がポンポン飛び交う。電車で読んでいると、時にほっぺの内側を噛んでにやけ防止をしたくらいだ。
…それなのに、行間のどこにも「死」のイメー
Posted by ブクログ
これって、早い話が人格形成小説(ビルドゥングスロマン)だよね?年若い青年が周囲の人々の影響を受けて、自己を作り上げてゆくことを主題とする。ヘッセやマンとちがうのは、これがたった一日の出来事を中心に書かれているってこと。雪混じりの感謝祭の日にテキサススタジアムで行われる、ダラス・カウボーイズとシカゴ・ベアーズのアメリカン・フットボールの試合会場が舞台。
で、なんで一日かというと、ビリーっていうんだけど、この主人公。陸軍の二等兵で、イラク戦争で手柄を立てて勲章を二つも貰い、ただいま仲間のブラボー分隊と一緒にご褒美の「勝利の凱旋」旅行中。二週間かけて、アメリカ各地を回ってきて、いよいよ今日が最終日
Posted by ブクログ
若い兵士のビリー・リンは、イラクの戦闘で英雄的な働きをしたため、小隊全員で凱旋帰国させてもらった。NFLの試合でハーフタイムショーに招待され、ヒーローインタビューだ。招待席に戻っても、握手を求められ、讃えられるかと思えば、喧嘩騒ぎも起こしてしまう。1週間後には前線に送還され、戦争に戻る不安定さがそうさせるのだろうか。
英雄的な戦闘では、友を亡くしている。次の戦闘では自分が戦死するかもしれない。でも、今は酔った頭でビヨンセが歌い踊るのを目の前に見ている。自分たちをモデルにした映画ビジネスの話も持ち上がっている。全てアメリカの現実だ。
アメリカで、社会的に取り残されたものを待っている現実だ。