一枚の銀貨をくれた罪深い少年が、私の胸を離れなかった。
あのたったひとつのほどこしが私の未来を変え、彼の未来を壊してしまったのだ。
王宮でいじめられていただけの一巻と違い、移動と戦闘場面が多く、仲間探しの展開も早くて楽しめた。堕ちた王子であるカルが、つまずきながら森を進んだり、からかわれて耳まで真
...続きを読むっ白になったり、悪夢にうなされて涙を流したりして可愛い。メイヴンの方も、相変わらずメアに執着している理由は不明だが、残虐な少年王というキャラが陰湿で良かった。メアはリーダーらしくなってきたが、その分メアの決定に従うだけのカルが無能に見えてきたように思う。
ニュー・ブラッドが増え、他国のレッドまでからんできて登場人物と能力の種類が多すぎて覚えきれない。最初の方でメアが電磁シールドを張って防弾していたので、他にも新技が出るかと期待したがずっと電撃だけで残念。カルといいカイローンといいメイヴンといい、ヒーロー候補がどれも精神不安定な男子ばかりで心配。
「あらすじ覚え書き」
処刑場から脱出したメアとカルは、スカーレッド・ガードの秘密基地のひとつであるタック島へと向かい、そこでスカーレッド・ガードがノルタ国だけでなく他国のレッドをも巻き込んだ巨大組織であることを知る。カルの叔父ジュリアンから得たリストを頼りに、レッドでありながらシルバーの力を持つニュー・ブラッド達を探そうとするも、先々でメイヴンの妨害に遭う。メイヴンに裏切られた心の傷と孤独を抱えるメアは、同じ傷を持つカルに慰めを求める。
仲間探しを続ける中、連れ去られたニュー・ブラッドが刑務所に収監されていると知ったメア達。予言者ジョンの言葉を信じ刑務所に急襲をかけたメア達は、多くの被害を出しつつ仲間を救いエラーラ王妃を倒すことに成功する。メイヴンを失脚させるべく真実を語った映像を国中に流し、戦場へ送られたレッドの子供達を救うためチョーク地方へ向かうも、メイヴンの待ち伏せに遭いメアが捕虜となる。