作品一覧

  • ヤマケイ文庫 イーハトーブ釣り倶楽部
    4.5
    里山深山の渓流で釣り人が見つけた桃源郷の記録。 書き下ろし含む名エッセイストの集大成がヤマケイ文庫に。 釣りに行けない日の毛バリ釣り師の心にしみる珠玉のエッセイ27編。 最新書き下ろし原稿も収録。 岩手には心のふるさとになりえる川がある。 著者・村田久氏は1942年北海道生まれ。現在は岩手県一関に住み、 FM岩手で「イーハトーブ釣り具店」のパーソナリティを務めるなど、 渓流釣りをめぐる興味深いエピソードを数多く持った文筆家。 その文章には、独特の詩心とユーモアがにじみ、非常に味わいがあります。 本書は『Fly Fisher』誌(つり人社)の「A Letter from North East」から作品を厳選して単行本化したものに、 『RIVER-WALK vol.2』掲載の「追憶の遠野行」と最新書き下ろし原稿「蝉しぐれ」を収録したものです。
  • ヤマケイ文庫 新編 底なし淵
    3.7
    村田久氏の最高傑作『底なし淵』を新編集で完全復刻。 巻頭には、村田さんのファンでもある夢枕獏さんが序文を寄せている。 得体の知れぬ大魚が釣り人を待ち受ける、底なし淵。 ぬめぬめと光るマムシに守られた、尺イワナ沸く渓。 昼寝の最中に現れては消える子どもたち。 夕暮れの渓にきらめく蛍の乱舞と、かすかに聞こえる女の声。 そして、遠野郷の奥深くに暮らす一家の明かされない謎。 岩手の渓流で、釣り人が体験した奇妙な出来事の数々を、瑞瑞しい筆致で綴った傑作エッセイ集。巻頭には、夢枕獏氏による序文。 イーハトーブの渓流で、釣り人が体験した不思議な出来事の数々。著者入魂の作品を新編で復刻。
  • ヤマケイ文庫 イーハトーブ釣り倶楽部

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    実体験であるはずのエッセイに、"出来過ぎ感"のある締めが毎掌編に渡って添えられている様に、途中ちょっとだけ食傷気味になったことを告白するが、そんな理不尽な瑕疵などもちろん問題にならない名文揃いであり、「底なし淵」を好む読者であれば、例外なく大きな満足が得られるだろう。
    作中に描かれているような昭和の川の風景は、今となってはもはや東北の山深き源流近くでも見られないのではないか…と思いを馳せると、やっぱりほのかに寂しくなる。

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    2024年02月21日
  • ヤマケイ文庫 新編 底なし淵

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    簡にして要という他ない、夢枕獏氏の序文からしてまず、いやが上にも期待は高まる。

    本編を繰っていくと、そこで展開されるのは、まさに「釣りキチ三平」のような世界。
    東北地方の深山幽谷ほど、幻想譚がよく似合う舞台はないだろう。
    かつて都から逃げ延びた落武者がひっそりと構えた里の系譜に連なる集落が多いと聞くが、そのような経緯も、種々の伝説が生まれることになった素地として見事な出自であると推察できる。
    しかしながら、描かれているような空気が満ちていたのはおそらくは昭和までで、今は規模の大小こそあれど、隅々に至るまで開発という名の悪手が伸ばされ、沢の主が潜んでいたはずの淵も、無粋で醜いコンクリートの護岸

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    2022年05月27日
  • ヤマケイ文庫 イーハトーブ釣り倶楽部

    Posted by ブクログ

    岩手県一関市に暮らす筆者。渓流釣りについての情緒あるエッセイ。ヤマケイ文庫はハイレベルな作品が多い。

    岩手県在住、遠野など渓流釣りを楽しむ筆者のエッセイ。釣りをしない自分でも楽しめる内容。川のせせらぎと蝉の声、木漏れ日が脳裏に浮かんでくる、どこか品のある文章。

    2001年刊行の単行本を2019年文庫化したもの。ヤマケイ文庫はアウトドアの名作を再版しておりハイレベル、最近ハマっている。

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    2022年01月31日
  • ヤマケイ文庫 新編 底なし淵

    Posted by ブクログ

    登山をしていて、一度間違って杣道に入ってしまって(汗)渓流釣りをしている人たちに出会ったことがある。その時は、こんなところで釣りする人がいるんだ!くらいの認識だったけど渓流釣りの世界ってこんなに深いのかとびっくり。なんだか夢中になりすぎて遭難しかけたり怪我して地元の人のお世話になってる描写が多く、ちょっと気をつけなさいよと思ってしまったけど、魅力的な世界で面白かった!岩手の川が綺麗でずっと見てられると思ったこと、山歩きで見ている道はほんの一部なんだなと山の深さをしみじみ感じた。

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    2021年04月11日
  • ヤマケイ文庫 新編 底なし淵

    Posted by ブクログ

    20180329 民俗学に通じる貴重な資料のようで読んでいて懐かしさと興味を感じました。趣味の究極かも知れない。

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    2018年03月29日

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