端的に言うと、『ヒットする商品を作るためには「シナリオを再定義」する必要がある』ということを説いた書籍。
「言うは易し行うは難し」であることを筆者も重々理解されているからだと思いますが、成功事例が沢山描かれているので、とてもイメージがつきやすかったです。
以下、所感で内容を簡単にまとめました。
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◾️製品・サービスのイノベーションは、常に2種類しか存在しない。
①既存の問題解決を目指すイノベーション
②意味の創造を目指すイノベーション
①とは、延長線での「今以上」。
②とは、問題自体の再定義。(本書の骨子)
◾️意味のイノベーションでは、2つが重要
方向性は「内から外へ」
アイデア作りではなく「批判精神」
ー抑えるべきポイントー
内から外へのプロセスは、個人としての自分自身から始める。
アイデアを数多く出すよりも、数少ない仮説をしっかりと描き出す。
外部に優れたアイデアを求めない。
問題解決にはニーズがあるが、意味のイノベーションにな明確なニーズはない。
まず私たち自身が気に入っていて、他の人の人生をより良いものにすると心の底から信じているもの。
(例)iPhoneの登場
iPhoneは価値の物差し(意味)を変えた。
当時市場で支配的だった既存の価値からすれば劣った製品だった。
電池の持ちは悪く、入力にも時間がかかった。
しかしiPhoneは、「楽しさ」という新たな解釈を提案した。
◾️意味を作り出す手筈
新しい意味を作り出すには、ソリューションから考えるのが良い。
抽象的に考えるよりも実用的なことの方が把握しやすい。
ソリューションを考えた後で、どんな意味がそのソリューションを支えているのかを問う。
なぜ人々がそれを愛するのかまで掘り下げる。
『◯◯◯◯(意味)と言う理由で、●●●(経験)することができる××××(ソリューション)が好きである』
→これを逆から考えていく。
◾️意味のイノベーションには時間をかける
・量よりも深さが大切。
・暦の時間を要する。
・思考を休ませ、距離を置いて寝かせて、また新たな視点で再考する。