プロマネの理論は概念的で苦手だったが、本書は物語形式でとっつきやすく、かつ骨太な内容だったため、充実感を持って読み進めることができた。
フレームワークが豊富に掲載されているので、タイトルどおり自分がプロマネをする際の教科書として使っていこうと思う。
個人的には本格的にプロマネをし始めて日が浅いので
...続きを読む(厳密にいえば前からその意識を持つべき業務はいくつもあったが、気概がなかった)、本書でプロジェクトを回すことの全体像を理解できたおかげで、自信と余裕を持って臨めそうで嬉しい(そしてそれがプロマネで一番重要だと思う。)。
【感想】
・プロマネは地位ではなく役割!というのは本当に共感。会社でもよく言われる。本人がこの意識でズバズバ突っ込み、周りもこの意識で受容するのがPJT成功の必須条件
・マネジメントが対応するのは雑用の集合
→プロマネが偉そうに「なんで俺がこんなことを」と思ったら終わり。嬉々として雑用を受け入れる。
・目的・目標・ゴールを、メンバーやプロジェクトオーナーと何度でも確認することの重要性。往々にしてここは移ろいやすいと感じるため。このすり合わせに時間をかけることを厭わないこと。
・勤務先でプロマネする際に頭に留めておきたいこと:
(チームで)確実に議事録取る、議事録を常に全員が見えるところで管理、多くても定例開いて進捗見える化する、なんの為にやってるか全員に繰り返し確認する、要すればすぐ打ち手を打つ、PMgrとしての責任感を持って年上の人でも指示出しをする、違う部署の人と1on1して思いを一つにする(気を遣う関係のままでいない)、PMgrとして必ずスコープを明確にしてポテンヒット(意図的なものも含む)にさせない、督促を恐れない
【メモ】
・プロジェクトの3要素は
①Scope
②Cost
③Delivery
・立ち上げ→計画→実行→集結・評価
・立ち上げフェーズでつまづかない
ーゴール・目的・目標の明確化
ーProject Charterの作成
ー各部署のキーマンを集めてキックオフ
ー連絡手順や会議体を決める
ー実質的作業の開始
ープロジェクト計画書の作成
ゴール:PJTの完了条件(例:英会話ができるようになる)
目的:PJTに至った背景(例:グローバル対応力の強化)
目標:成功したことを判断する物差し(例:TOEIC〇〇点以上)
・Project Charterに書くこと
ーPJT名
ーゴール・目的・目標
ースローガン
ーPMgrの名前
ー組織図
ー遂行方法
ー予算の概略
ー期限と主なマイルストーン
ー主なチャレンジ項目と想定リスク
・プロマネに必要なOS
S(システムアプローチ)+3K(言語化・契約責任制・計画重視)
・計画の立て方
ーWBS(Work Breakdown Structure)を作る
→製品ベース、プロセスベースで洗い出し、マトリクス化して作っていく
ーWBSをベースにアクティビティリストを作る
・スケジュールは逆算で考え、クリティカルパスを明確化する
・実行のキモは進捗管理と費用管理
ー最も大事なのはこの仕事はいつ終わるか?ということ。頑張りは評価し、遅れは罰しない。ただし進捗会議では頑張りでなく遅れを議題とする。