作品一覧
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4.3もっとネコを愛するために、DNAレベルから考えた初の新書! No.1ペットとして、多くの人が溺愛するネコ。農耕生活を邪魔する存在だったネズミを食べるため、ヒトの住居に近づいたリビアヤマネコがその祖先だが、なぜそれはライオンやイタチでなく、リビアヤマネコだったのか? 危険な肉食動物のヤマネコとヒトはなぜ、同居に至ったのか? ネコの祖先が各地でヒトと暮らした結果、さまざまなネコ種が生まれた。また、ヒトが愛するネコと旅をしたために死滅した動物もいる。原始生命からイエネコへ。地中海から世界中へ。当たり前の顔でいま、私たちの隣にいるネコがたどった数奇な道に思いを馳せる。唯一、「自ら飼われた」この不思議な動物。30種以上いるネコ科のなかで、なぜネコだけがペットになったのか? 気鋭の生物学者が挑む、ネコを愛するための一冊。「こういう真剣なネコ本が読みたかった」と、愛猫家として知られる解剖学者・養老孟司氏も推薦!
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
■ヤマネコといわれる系統は北はスコットランドから南はアフリカまで,西はスペインから東はモンゴルまで,ユーラシアとアフリカ全体に広く分布しており,現在,五つの系統に分けられる。
・リビアヤマネコ,ステップヤマネコ,ミナミアフリカヤマネコ,ヨーロッパヤマネコ,ハイイロネコ
・サウジアラビアの人里離れた砂漠にすむ「リビアヤマネコ」という野生のヤマネコだけがネコと殆ど区別できないほどよく似た遺伝子パターンを持っている同じ系統
・五つに分かれているヤマネコの系統の中で中東のリビアヤマネコだけがネコの祖先
■ネコは9500年前から人と生活を共にしている。
・飼いならされた証拠の絵や彫刻の製作は3600年~ -
Posted by ブクログ
生物学者の視点から探る、ネコの数奇な道のりとその進化の謎。
第一章 ネコが来た道 第二章 ネコ科はどうして生まれたか
第三章 ネコはどう生まれたか 第四章 ネコが繁栄した理由
第五章 ヒトがつくるネコの話
第六章 ネコとヒト、その関係とこれから
参考文献、参考ウェブサイト一覧有り。
従来の形態的な分類の系統学とは異なる、DNA等での
分子系統学による進化の過程を基にという視点が新鮮です。
始まりはリビアネコというのも、遺伝子解析で判明とか。
ヒトの傍に来た理由はネズミ退治等だが、
その可愛さで受け入れられての、伴侶動物になったこと。
獣臭や鳴き声もさほどではなく、散歩も必要ないこと。
交易 -
Posted by ブクログ
☆3なのは、知りたいことと本の内容がずれていたため。
なぜ、ヒトは目がぱっちりとして額が大きく、輪郭が柔らかく、手触りの良いこの動物をかわいいと感じるのだろう?ということが知りたかったのです。
本書によると、どうやら野生動物の中で、この特徴をもちつつヒトに慣れ、ネズミも取ってくれるヤマネコがイエネコとして品種改良されてきたらしいです。
でしょうね。
じゃあそもそも、なぜ上記の特徴をヒトはかわいいと?
ヒトの幼児の特徴に似てるから、というのが通説のようですが、ヒトの子は手触りの良い毛皮もなく赤子の一時期を除いて4足歩行もしません。
ヒトがまだ毛皮に覆われ4足歩行をしていた太古の本能の名残だ