作品一覧 2021/09/16更新 その雪と血を 試し読み フォロー プロクター博士のおならパウダー 試し読み フォロー 真夜中の太陽 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> ジョー ネスボの作品をすべて見る
ユーザーレビュー その雪と血を ジョー ネスボ / 鈴木恵 ハードボイルドの哀しい結末 愛することも愛されることもよく分からないと感じる、 絶望しているわけではなく、不器用に手探りで愛を感じようとする…… 自身の物語を見つけようとする、主人公の悲しさ。 200項に満たない“中編”に、冬の情景をふんだんに盛り込んだ抒情詩のような一片の小説 主人公一人称で...続きを読む描かれるのは主人公の「想像(思い)」でもあり、 見え隠れする「現実」でもある。 最後の章で一人称が外れたとき、夢から覚めたような感覚でいる自分に驚く。 クリスマスの夜、町を覆う雪 「悲しみもやがて温かいベールに包まれる」という幻想 ……残酷です。 Posted by ブクログ その雪と血を ジョー ネスボ / 鈴木恵 難読障がいを抱えた始末屋、オーラヴ・ヨハンセン。 信条と言うほど偉ぶったものではないが、相応の罪人でないと自らの招く結果にうまく心の整理がつけられない不器用で孤独な気質の男。 かつて、同じ組織のポン引きの上役が聾唖の少女の仕事ぶりを怒鳴りつけている場面に心が騒ぎ、衝動的に助け、資金面で援助し、微かな...続きを読む恋心を抱きつつその後の生活を見守る。そんな男。 あるとき雇い主から不貞をしている妻を殺すよう命ぜられるのだが、なんと彼女の姿に一目惚れ。 不倫自体も彼女が弱みを握られている節があり、相手の男も暴力的。 本能的とも言える行動で相手の男を始末することを選んだが、実はその男は雇い主の息子だった。 さてえらいことに。 『真夜中の太陽』のパラレルストーリーともあって同様の乾いた世界感の中で繰り広げられるパルプノワール。 主人公の決してインテリではなく、どちらかというと難しいことが考えられない、軟派ではないが芯の通ったハードボイルドというほどストイックではない、直感的でフラットな感じがなんとも言えないかっこよさを備えていて、思考の流れをトレースするのが心地よい。 『ヘッドハンターズ』は何だったのだろうと思うほど、作品によって良否の差が大きい作家かなと感じた。 Posted by ブクログ その雪と血を ジョー ネスボ / 鈴木恵 殺し屋の男が自分のボスの女であり 暗殺の標的である女に惚れてしまうとこから始まるパルプ・ノワール あらすじだけで、どんな結末になるか なんとなくわかってしまうんだけど 寒さが伝わってくるくらいの綺麗な描写が良い。 暴力すらやや和らげてるような印象(ヤワなわけではない) ただただ切ない。 余談:パ...続きを読むルプ・ノワールってなんなの?とか今なぜ70年代でノワールなの?とか疑問に思ってたことを全て解説してくれてて感動した。 Posted by ブクログ 真夜中の太陽 ジョー ネスボ / 鈴木恵 巨匠認定。今回も素晴らしい。北欧ミステリは分厚いのに読後感が似てしまい、見分けがつかなくなってしまうものも多い中、ページ数も少ないのに地理的にはノルウェー感をたっぷり味わえ、人物も個性豊かで悪役を含めて魅力的で、主人公の感情の動きも時間とともに大きく揺れ、わずか260ページとは思えない充実感。恋愛小...続きを読む説としても優れており、ミステリ要素もちゃんとある。幸せな読後感を持てるミステリは久しぶりかも。 まさかの双葉山!笑 Posted by ブクログ 真夜中の太陽 ジョー ネスボ / 鈴木恵 過去から逃げ、組織に追われている男が見つけた居場所。その場所で出会った1人の女性と子供。2人との交流、特に子供との場面がいい。追われている恐怖のなかにあって過ごす時間。ジョークをねだる子供。何気ない瞬間がとても鮮やか。『その雪と血』同様に静かで美しい。少し頼りない男がたどり着いた場所。結末に向かうと...続きを読むき、このまま終わってほしいと思わずにはいられなかったラストが素晴らしい。 Posted by ブクログ ジョー ネスボのレビューをもっと見る