特化型AIと汎用AIの違い、脳の構造や仕組み、特化型AI(機械学習やディープラーニング)の現状、脳の働きと現状のAI技術を当てはめて汎用AIの実現方法の検討、今後の展開、といった具合に話が展開される。
難しい数式などは登場せず、イラストも用いて平易な文章で説明されるため、スラスラと頭に入ってきやすい
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機械学習やディープラーニングの概要や全体像が掴めるため、特化型AIと汎用AIの区別がつかないような初心者だけでなく、機械学習の入門者にも良い本だと思う。
また、脳の構造や仕組みの説明も興味深かった。脳の各部分の働きと現状のAI技術を対比させて汎用AIはどうやって実現しうるかを説明する部分は納得が行きやすかった。
最後の章では今後の人工知能の展開や社会の動きの予想がされている。著者の考えが主張されているというよりは、技術的な視点だけではなく経済など様々な視点で論点が取り上げられている。雇用問題に関して、そもそも働く必要ないのではないかという話やベーシックインカムの議論などが興味深かった。