庄司克宏の作品一覧
「庄司克宏」の「欧州の危機―Brexitショック」「欧州ポピュリズム ──EU分断は避けられるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「庄司克宏」の「欧州の危機―Brexitショック」「欧州ポピュリズム ──EU分断は避けられるか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
ー あとがきより
ブラッドフォード教授はこのような現象面を提示するにとどまらず、EU法や国際法だけでなく経済学、政治学、国際関係論など広範にわたる学識を駆使して、いわゆる「カリフォルニア効果」に関する先行研究に依拠しつつそれを発展させ、「ブリュッセル効果」が発生する五つの条件を理論的に示している。
第一に、輸入先としてEUが大規模な人口を擁する「市場規模」であることである。第二に、EUが規制を定めてその遵守を確保する立法、行政、司法の「規制能力」が優れていることである。第三に、EUの消費者の生活水準が相対的に高く、公的規制による健康、安全、環境などの「厳格な基準」を求める傾向が強いことである
Posted by ブクログ
中国を始めとする新勢力の台頭やブレグジットなどの情勢変化に伴い、欧州の破綻、EUの崩壊と衰退といった考え方がニュースやシンクタンクの政策分析に登場してきているが、世界におけるEUの影響力は決して落ちていない、それが本書の主張であり、それを ”ブリュッセル効果”を分析することによって明らかにしようとする。
ブリュッセル効果とは、グローバルな市場を規制するEUの一方的な能力を指し、市場がEUの規制をEU域外の市場参加者と規制者双方に波及させている現象と捉える。そして、ブリュッセル効果が生じるためには、①市場規模、②規制能力、③厳格な基準、④非弾力的対象(ある特定の規制体制に拘束される製品ある
Posted by ブクログ
EUの基本的な構造や、それによって引き起こされている問題点、さらにはその問題を利用して、市民を注目を引く「ポピュリズム」について説明した本。
加盟国の多くは離脱といった極端な選択肢は支持しないものの、移民・難民の受け入れや欧州統合による格差などのEU市民の不満は近年積もりに積もり、極右政党の台頭を許す結果となった。
マーストリヒト条約やシェンゲン協定以来、経済的な欧州統合は格段と進み、ヨーロッパ全体としての一体感を強めていったが、イギリスのEU離脱をはじめ、政治的な統合はおろか、経済的な結びつきも懸念され始め、超国家共同体の限界が感じられる。
Posted by ブクログ
EUは各国政治指導者により、代表制民主主義に伴う制約を回避して政策決定を行うことができる保護領域として構築されてきた政治システムbyピーターメア96
当初のEECの目的地と現在のEUの目的を比べると、相当拡張している。「超国家性の妥協」の範囲から大きく逸脱している102
EU自体が代表制民主主義の機能不全に対する「解決策」として存在?110
難民、移民の自由はEUが扱ってるが、その規制やら取り扱いやらは各国に委ねられてる(「移動の自由と人権は大切。但し責任と権限が有るのはEUじゃなく各国」)。だからポピュリストは各国政府を攻撃する最適な材料にする。各国政府も責任の一部はEUだと押し付けら