南伸坊さんがいろいろな有名人本人になってしまうシリーズの一冊。ページを繰るたびに、「なんでこんなに似てるんだ」と衝撃みたいなものを受け、そして瞬時に笑える、という楽しいシリーズなんですよね。若い頃に、文庫版の『歴史上の本人』を読んで、こんなに愉快な本があるのか!と、とても嬉しくなったものです。それ以
...続きを読む来、また機会があれば読もうと思っていました。写真だけのページもあれば、本人になりすましたエッセイ付きのもあります。そのエッセイがまた本人の独白と他人のなりきりの、独白よりのちょうどよいポジションにいるような感じがして、さらに本人への批判が無いがためにおもしろく読める。本書に並んでいるレパートリーは、ざっと約80人。2016年発行で、ちょっと忘れかけていて懐かしい、当時は旬だった人も載っていますが、その当時が旬でも、まだまだ魅力を放射しているたとえばプロ野球の清宮幸太郎選手もいます。一年の始まりの初笑いというか、初愉快にもってこいですよ。素人芸的な発想から始まって、ここまで高くなった芸、という感じがありますが、これはまったくエンターテインメントですねえ!