作品一覧 2018/02/15更新 会計学の誕生 試し読み フォロー 重金属のはなし 鉄、水銀、レアメタル 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 渡邉泉の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 会計学の誕生 複式簿記が変えた世界 渡邉泉 「会計学って学問なの?手段・ツールじゃないの?」という評者の固定観念を,根底から打ち破ってくれた本。本書の言葉を借用すると,「日々の取引を正確に記録し,利益を計算する行為」は簿記であり,会計は,「その結果を受けて,企業成果を外部の利害関係者である株主や債権者に報告するシステム」(126頁)である。...続きを読むすなわち,会計は,株式会社の登場によって,損益や資産状況を記した簿記の情報が株主に正確に開示されることを以て,初めて意味を成す。評者の固定観念には,簿記と会計の相違を理解していなかった点に大きな問題が存在していたわけである。 本書の目的は,書名どおり「会計学の誕生」を辿ることにあるのだが,いきなり会計学は誕生したわけではない。まず,複式簿記のルーツを探るために,13世紀初頭のイタリア・ルネサンスにまで遡る。その後,100年の時間をかけて,損益を記録し,計算するための簿記が14世紀前半に完成する。さらに,用途に合わせた簿記が考案されながらも,19世紀半ばには複式簿記が定着する。この第1~3章までに,本書の前半が費やされている。後半になって,ようやく会計学は誕生し,キャッシュ・フロー計算書が作成される。 終章の「会計学は,とりわけ情報提供を主たる役割とする財務会計は,事実を提供する学問であり,経済予測といった未来の予測計算の入る経済学とは異なる」(179頁)という主張は,実に示唆に富む。けっして「未来の予測計算」だけが経済学ではないと,評者は考えているが,いずれにしても,事実を計算したのか,予測を計算していくのかという分別は,これまでの経済史研究においても意識させられている。それと同時に,近年ほとんど試みられなくなった会計史という分野が,社会経済史の中でも再評価されるべき必要性を,強く認識させられた次第である。 Posted by ブクログ 重金属のはなし 鉄、水銀、レアメタル 渡邉泉 前半は重金属の紹介。物理、歴史、人文などの幅広い知識に裏付けられた文章に、感服しました。 後半は重金属による環境汚染の話し。珠玉の前半を踏まえての、被害者の立場に立った考え方は、非常に納得性がありました。 Posted by ブクログ 重金属のはなし 鉄、水銀、レアメタル 渡邉泉 重金属類とそれに付随して引き起こされた様々な公害問題,近年のEU諸国を中心とする新たな規制的手法に至るまで,極めて網羅的に書かれており,とても勉強になります. Posted by ブクログ 重金属のはなし 鉄、水銀、レアメタル 渡邉泉 重金属の産業や生命での利用、そして環境に与える悪影響が記されている。製造業に携わるなら覚えておきたい話だった。 Posted by ブクログ 会計学の誕生 複式簿記が変えた世界 渡邉泉 会計学の成り立ちについて。 ある程度会計を知らないとつまらないと思う。 前半は複式簿記の誕生からキャッシュフロー計算書に至るまでの歴史が詳しく説明される。 終章は途端に著者の主張が強くなり、近年の未来志向の公正価値重視の財務会計への批判が繰り返し述べられる。 信頼性から有用性へ財務諸表に求められ...続きを読むることが変化してきている。普段我々の作っている財務諸表の数値というのは一体なんなのだろうという感じ。DCFとか包括利益とかやっているわけだけれど… 「会計が経営の意思決定に役立つ情報をすべて提供できるという思い過ごしをしないことが大切」という言葉がとても印象的だった。 Posted by ブクログ 渡邉泉のレビューをもっと見る