とても面白く役に立つ読書術の本でした。
私がタイトルをつけるなら「ますます楽しくなる読書術」とでも名付ける内容の本です。
私は子供の頃からたくさん本を読んできましたが、読書術に関してはあまり考えたことがありませんでした。今までは本を何となく読んでいたので、読書術について考え抜かれたこの本は非
...続きを読む常に新鮮でした。
どの箇所も「科学的なエビデンス+作者の実践体験+具体的なハウツー」の順に構成されているので、理解しやすく実践的であり、読んだ瞬間から実行できるノウハウ満載です。
特に私が参考になったのは、以下の3点です。
(1)朝3分間で本を読む
寝る前に近くに本をポジティブな内容の本を置いておき、朝起きてすぐに3分読むというもの。
人間の1日の気分は起きて最初に触れた情報によって決まるという認知心理学の知見より編み出された手法。
(2)本は真ん中から読む
とりあえず本の真ん中を読んでその本が自分の読みたい本か確かめるというもの。
佐藤優氏の「本の最初と最後は作者も編集者も売り上げを伸ばすために気合を入れて書くが、真ん中は気が抜けているので、その本の本質が表れやすい」という知見から。
(3)リラックスして読む
「全部読まなくては、作者の考えを理解しなくては」と緊張して読むのをやめるというもの。
人間の脳はリラックスしている時に最もパフォーマンスを発揮するという脳科学の知見から。
この本の全体を貫いているのは、「自由に好きに読む、とにかく楽しく読む」の思想です。
本当にそうだと思います、何でも楽しいのが一番です。楽しいから続くのですから。
他にも、作者さんの「内容が理解できるかできないではなく、読んでいてワクワクする本を選ぶ」という考えには強く共感しました。
そのように難しくて理解できない時には「まず本の後ろにある参考文献を当たって知識を蓄える」という解決法には目から鱗でした。
この本の巻末にある参考文献の本を読むことで、これから試していきたいと思います。
また、数日前から朝3分読書術を実行しています。確かに朝のすっきりした頭で読むと内容がするすると頭に入ってきて、知識として脳の中に定着しやすいような気がします。
これからもこの本で学んだ方法を実践して、ますます楽しくなる読書を楽しんでいこうと思いました。
本を読むのがますます楽しくなる、既に本を読むのが好きな人にも、これから読書にチャレンジする人にも、とてもおすすめな本です。