作品一覧 2018/10/12更新 一神教の起源 ──旧約聖書の「神」はどこから来たのか 試し読み フォロー 雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 聖書 試し読み フォロー 1~2件目 / 2件<<<1・・・・・・・・・>>> 山我哲雄の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 一神教の起源 ──旧約聖書の「神」はどこから来たのか 山我哲雄 旧約聖書の神の概念がどこから持ち込まれ、育まれたのかを、聖書学による文献としての聖書の精査と考古学の成果などの視点から解き明かそうという本。踏み込んだややこしい議論は避け、初心者的な宗教学の流れや俗説の排除などからフォローしてるし注すらなくて完全に一般向けの雰囲気だけど、とても面白くて夢中になって読...続きを読むんでしまった、というか面白い所だけを見せてもらっている。注とかがっつりつけてもっと専門的に踏み込んだ本書いてほしいと思うけど、この本でもどこが今議論になっているのか、誰がどんな意見で議論しているか、という部分はきちんと書かれているのでありがたい。興味あればぐぐってねという感じなのか。著者の意見と議論の流れがはっきり区別されているのも好印象。ちょうど今月同じようなテーマで訳本を出していらっしゃるのを知って即注文した。 神が「我々」と語る時に著者(編集者)は何を意味しようとしていたのかという話や、イスラエル民族の宗教観を国家ー地域ー家庭のレベルごとに理解していくべきだという議論、倫理的十戒の成立過程など、なるほど!となる話ばかりで、90年代以降の急激に進む議論のうねりの中で新しい聖書とイスラエルの姿が見えてきていることに感動する。もちろん紀元前1000~くらいの話は特にほとんど記録も痕跡も残っていないために「とても説得力のある仮説」以上のものには現状なりえないのだが、それでもかすかに残った痕跡からヤハウェとイスラエルの源流を追い求めるのはロマンがありすぎる。 申命記は話の流れ上かなりクローズアップされているが、この本を通して読むとイスラエルの歴史と文化、著者の意図がはっきり重層的に感じられて違った味わいになり俄然面白いと感じられるようになった。真剣に聖書を読もうと思ったらヘブライ語やらないとだな…道のりは長い。 Posted by ブクログ 雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 聖書 山我哲雄 昨今の世界情勢をより深く理解するため簡単なこの本を選びました。欧米社会と東洋社会の対立についての基礎情報の収集目的ですが聖書のいい加減さ、改めて感じました。 Posted by ブクログ 一神教の起源 ──旧約聖書の「神」はどこから来たのか 山我哲雄 キリスト教、イスラム教、そしてユダヤ教における 唯一神であるヤハウェが、歴史的に段階を踏みながら いかにして唯一神になったかということを平易な文章で わかりやすく解説した本。自説とは違う意見も書き記し それでも私はこう思うという誠実な態度も好感が持て、 言わんとするヤハウェの発展の歴史がすんなりと腑...続きを読むに 落ちてくる良書。だがおそらくはそのわかりやすさと 平易さゆえにこの本に反発する信者も少なからずいる だろうな。 Posted by ブクログ 雑学3分間ビジュアル図解シリーズ 聖書 山我哲雄 雑学3分間ビジュアル図解シリーズの一冊。聖書を3分間で理解しようとすること自体が度台無理な話ではある。聖書の主要な内容と聖書それ自体の解説の各項目が、見開きでまとめられている。内容は全体的にいわゆる「聖書学者」によるものであることが極めて残念。聖書の正典的理解が非常に希薄であり、いわゆる批評学的視点...続きを読むに傾いている。「ファンダメンタリズム」に対する批評が最後部に載っているが、極めて一面的である。聖書学と、組織神学をはじめとした神学諸科との溝の深さを感じさせられた。 Posted by ブクログ 山我哲雄のレビューをもっと見る