松本百合子の作品一覧
「松本百合子」の「うけいれるには」「それでも暮らし続けたいパリ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「松本百合子」の「うけいれるには」「それでも暮らし続けたいパリ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
石がストリーテラーとなり、
家族の物語を繊細な文章で綴られてる。
万が一、障害のある子どもを産んでも、
親は一生懸命育てるだろう。
でも、兄弟姉妹にとっては、
また違った思いが生まれる。
障害の重さや種類によっても違うだろう。
それは、たぶん、意思疎通ができるかどうか。
目を合わすことも、感情を表す事もままならない子どもに、幼い兄妹はどうしていいかわからない。
長男のように、のめり込みすぎて自分を失うか、反対に長女のように、拒絶的に嫌うか。
どちらも心の成長に大きな影響を与える。
障害のある子どもを持った場合、その子の兄弟姉妹にもいっそう思いを寄せてあげなければ、すべての我が子達を失いかねな
Posted by ブクログ
父と母、兄と妹の4人家族に、弟が産まれた。彼には障がいがあった。目が見えず、四肢は動かなかった。小児科医は、こうした子の寿命は3年だと言った……。その後の家族に起こったことを“石”が語る風変わりな物語だ。
第1章では活発でリーダー的な存在だった長男が、ある日を境に献身的に弟の面倒をみるようになる。第2章は弟が破壊した幸福な家族に反発する長女の姿が描かれる。第3章には思いがけず誕生した末っ子が登場し、次男の遺したものを通して家族を再生していく。
彼らには家族の役割でしか名前がない。それがこの物語を普遍的なものにしている。ただ生きているだけの存在がもたらしたのはなにか。心に深く沁みる物語だった。