コロナ渦で必死に働いてくださっている医療従事者のみなさんを応援するために飛び、1年延期になっていた東京オリンピックの開会式でも飛んだりと、人に力を与えてくれるブルーインパルスについて、とてもわかりやすく書かれている1冊です。
この本の冒頭は、昭和39年に開催された東京五輪で五輪を描くブルーインパル
...続きを読むスのお話です。
1963年(昭和38年)1月、東京オリンピック組織委員会 (OOC) より、ブルーインパルスに対して、1964年(昭和39年)10月10日の東京オリンピック(東京五輪)開会式における祝賀飛行の要請がありました。
試行錯誤の準備と訓練の末、開会式前日の東京は土砂降りの雨だったためのハプニングを経ていよいよ迎えた当日は快晴でしたが・・・。
パイロットが本番前夜に深酒したり、都内を低空飛行したりなどは、いまでは絶対に無理な話ですが、高度成長期であった当時はそういう時代でもありましたね。
こんな興味深い歴史的瞬間の裏話からはじまり、『第1章 ブルーインパルスの基礎知識』『第2章 ブルーインパルスの使用機『第3章 ブルーインパルスの飛行課目』『第4章 ブルーインパルスの歴史』『第5章 海外の主要なアクロチーム』という構成で綴られています。
ブルーインパルスの基礎知識や飛行課目、歴史、各国のチーム紹介まで、写真や図も交えながら話が進むので、とてもわかりやすく、夢中で読み進めました。
元F-15Jパイロットという著者の経験があるからこそ、ブルーインパルスのどこが凄いのか、ポイントおさえた解説になっているところも魅力です。