作品一覧
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3.0大人になったら結婚して誰かの妻となり、幸せな人生を当たり前に送ると考えていた夏帆。しかし、大人になった夏帆は美人ではあったが、なかなか結婚の機会に恵まれず、気がつけば年齢も30歳を超えてしまっていた。夏帆自身も、このまま結婚しない人生もいいかもしれないと考え、一人で生きていけるようにとOLとして働き始めることにした。そんな生活を始めてから半年。仕事も楽しいと思い始めた矢先のこと。母親の行きつけの呉服屋の勧めで、夏帆はもう何度目にもなるお見合いをすることになる。そこで夏帆は、田中和夫と知り合った。和夫は夏帆の理想の相手とはかけ離れた人物だったが、彼の押しの強さ、そして結婚が決まった時の母親の喜びように流され、二人は夫婦となった。しかし田中家の妻となった夏帆を待っていたのは、同居の姑のいじめ、働かずにギャンブルをしてばかりの夫の世話だった。夏帆は自分の独身時代の貯金を切り崩しながらの生活をすることになっていく。離婚を考えながら生活を送っていた夏帆だったが、息子の誠太が生まれたことで気持ちを新たにし、和夫と共に幸せな家庭を築こうと、様々な努力を始める。夏帆は夫をなだめてどうにか自動車修理工場に就職させたり、理不尽なことで姑に辛い思いをさせられながらも、姑を立てることを心がけて生活を送る……。それらは夏帆にとって、間違いなく「夫からもらったもの」だったのだ。
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
65にもおよぶ細かい段落の中、一つ一つ夫から何を貰ったかまとめながら人生を書いた物語。
心情的に批判するのではなく、各小節を通して、結婚前からの長い人生が順を追って描かれている。自分の居場所として選んだ中でどう折り合いをつけて歩んで行くか。専業主婦だったのが、保険の仕事をする事になりそこでもまたいじめにあう。物語は夏帆の視線だが、姑や夫から見るとどのような描かれかたになるかみてみたい。
家事は夏帆を見習ってきちんとしたくなる。また、息子や娘に対する様子は、理屈でなく、子を思う母の姿そのものであり納得。子供の成長過程の中で経験する親の付き合いも具体的。猫を飼い始め家族が一つになったり、子育てが