輸送トラックを警護中にイラクで行方不明になった傭兵、
ジョン・コーテという魅力的なアメリカ青年の生い立ちとイラクでの生活を中心に、
セキュリティ会社とは現実になにを目的として活動しているのか?
傭兵とはどういった人物像でイラクに行く目的とはなにか?
当時のイラクの治安状態は実際のところどうだったのか
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セキュリティ会社と傭兵を取り巻く法整備の実態についてなど幅広く書かれている。
また残された家族についても丹念に取材されていてる。
残された家族が、安易に戦争反対と唱えることもなく、
すべての登場人物が「戦争」という行為についての受け止め方がそれぞれ興味深い。
ちなみに登場人物が「ニーバーの祈り」を唱える箇所があり深く感動しました。
自分はヴォネガットの『スローターハウス5』に載っている方の訳の
「ニーバーの祈り」のほうが、馴染んでいることもあるので好きかも。
『スローターハウス5』のニーバーの祈り
神よ願わくばわたしに
変えることのできない物事を受けいれる落ち着きと
変えることのできる物事を変える勇気と
その違いを常に見分ける知恵とをさずけたまえ