1932年、ネイティヴアメリカンの子どもたちが集団生活を送るリンカーン教護院の施設から逃げたオディと兄のアルバートにモーズとエミーの4人。
彼らが、オディとアルバートのおばさんが住むセントポールを目指して、カヌーで川を下り旅に出る。
劣悪で過酷な労働を強いられた苦痛から逃れ、新しい人生へと希望を持
...続きを読むっていた旅であったが、行く先々でもさまざまな試練があった。
冒険ということばよりももっと深くて重くてそして、貴重で価値がある体験のようだ。
いろんな家族や大人たちと出会うたびに彼らにとっては敵なのか見方なのかを探りながら、助けたり援助してもらったり、そして導いてもらいながら成長していく姿は感動でしかない。
終盤からは予想外の展開になり、読む速度も増す。4人の絆の深さに凄さを感じながら時には対立し、離別するのかと思ったがラストは良かった。
時折挟むオディの物語やハーモニカのメロディが情緒を増して人生の旅という感じがした。
どんなに厳しい環境であっても諦めずに進んで行くという力強さやお互いの思いやりなどの優しさ、信頼関係などたくさんのことを気づかされた。