作品一覧
ユーザーレビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ角界に関する新書のような概説書、という側面もあるが、立行司という角界の内側にいた方から見た、相撲界の風景とその価値観について描かれた本。
なぜ相撲が他のスポーツよりも伝統を重んじる側面が強いのか、よく伝わってくる。近年はパワハラ等の言葉が浸透し、旧態依然の世界に対する風当たりはどんどん強くなってきていると思うし、私もそうした流れは角界にも吹きわたっているのだろう。この本は単行本版が2007年に出版されており、2011年の八百長事件よりも前のことなので、今の角界はこの本よりいくらか現代化されている可能性が高い。
それでも、角界独特の文化……とりわけ、角界を角界として特徴づけてきた弟子制度