社会学についての本は初めてだったんだけど、結構楽しめた。
確かに大学生時代を振り返ると「社会学部」って特に何をしているかよく分からない学部だった(一番は国際コミュニケーション学部だったけど)。
「学」である以上、学問であり、なにか社会に貢献しなければならない。まぁ別にしなくてもいいんだけど、お金を
...続きを読む貰っている以上何かしらの結果は必要なわけだ。
ただ、「社会学」はその部分が曖昧で、グランドセオリーなるものすら無いというのはちょっと驚いた。つまり共通目的が無いんだな。おいおい……。
筆者はここに「ルールの評価」を目的としていて、個人的にはだいぶ賛成できた。ルールが作られるのは「目的」のためであり、作られる以上それが「共有」されなくてはならない、というのはなるほどという感じ。前者はともかく後者は中々掴めないことだし、これを言える人は凄いと思う。
極端な話、みんなが守るならルールなんかにしなくて良いので、行為を禁止するためでなく行為自体に境界を引くイメージがわかりやすい。だから破った人間は共同体から排除される。つまり村社会のイメージだ。(そして「村八分」なんかも完全な排除ではないあたりルールの緩衝性を表している)
目的/ゲームの下りはどこかの哲学者を思い出していたけど、あとがきでウィトゲンシュタインの名前が出てやっぱりなー!となったり。この人、ホントどこにでも出てくるんです……。