作品一覧 2023/11/03更新 京の小袖 試し読み フォロー 群青の湖 試し読み フォロー 下町の空 試し読み フォロー 洲崎パラダイス 試し読み フォロー 築地川・葛飾の女 試し読み フォロー 春の散歩 試し読み フォロー 薔薇の木にバラの花咲く 試し読み フォロー 冬の椿 試し読み フォロー 牡丹の庭 試し読み フォロー 紫の山 試し読み フォロー 湯葉・隅田川・丸の内八号館 試し読み フォロー 湯葉・青磁砧 値引きあり 試し読み フォロー 1~12件目 / 12件<<<1・・・・・・・・・>>> 芝木好子の作品をすべて見る
ユーザーレビュー 洲崎パラダイス 芝木好子 戦後の混沌とした時代に、今の江東区にあった所謂赤線地帯「洲崎パラダイス」を舞台に、人生に希望を見出せない男女の鬱屈した日常を描いた短編集。 特に橋を渡ったらおしまいと言われる、その橋の向こうに希望を見出している若い女の子の話がなんとも言えず切ない。 Posted by ブクログ 湯葉・青磁砧 芝木好子 描写に唸る。 湯葉、洲崎パラダイス、青磁砧を収録。中でも青磁砧が一番好きだった。群青の湖もそうだったが、芸術が生まれる場所の描写がとてもいい。本作では高能の釜焚きのシーンはが出色の出来で、思わず乗り出してしまうほどの臨場感があった。やきものに取り憑かれた父・隆吉の背を見て育った娘・須恵子は、やがて自身も父のあとを...続きを読む追っていく。そんな娘が嬉しいような心配なような隆吉。天才・高能が生み出す青磁の魅力に夢中になっていく須恵子。彼女が引き寄せられているのは青磁なのか、それとも高能自身なのか。妻子のある高能に近づきすぎている娘を心配する気持ちと、何にも邪魔されず陶芸だけに打ち込んでもらいたいと高能を気遣う気持ち。須恵子に想いを寄せる大学の美術史助手・小堀に近づけようとしたり、そのくせ2人が親しげにしていると面白くない気持ちになったり。自分の所有であると疑わなかった娘をやがて手放さなければならない現実を隆吉はなかなか受け入れられない。また須恵子も、父の元を飛び出したいと思いながら、父の眼鏡に叶う相手と一緒になりたいと思ったりする、そんな父娘の心中が繊細に綴られ、読ませる。ラストの裏寂しさも印象的である。 グリーンネックレス 群青の湖 芝木好子 研究室で働いていた主人公が琵琶湖のほとりの旧家に嫁ぎ、夫に裏切られ…と紹介分にあったので ハードな内容を想像していたけど、琵琶湖周辺の自然描写、琵琶湖に感化されていく主人公 昔話を読んでいるような感覚になった。ひたすら美しいお話です。 夫の裏切りから自殺未遂、ただしその後主人公が意外ととんとん拍子...続きを読むに 成功していくのでおとぎ話のようでもあります。普通もっと苦労するだろうと思わないでも ないけど、この小説なら、そんな展開も「あり」かな。 琵琶湖のほとりの家で琵琶湖が舞台の本を読む、なかなか贅沢な時間を過ごしました。 Posted by ブクログ 春の散歩 芝木好子 小説のシーンを反芻しながら読む いくつかこの著者の小説を読んだ後、こちらを読んだ。あの小説の主人公は著者のこんな体験に基づいて作られたものだったのか、と様々なシーンを思い返すのが楽しかった。この順番で読んでよかったと思う。 グリーンネックレス 湯葉・隅田川・丸の内八号館 芝木好子 著者の祖母、父、そして自身をモデルにした連作ですが、それぞれ全く趣の違う物語です。「湯葉」は明治の商家の妻の生き様を、「隅田川」は大正から昭和初期の浅草の伊達男を描いています(この父親が自分で図案も描く高級呉服商ということで、本筋には関わりありませんが、着物好きとしては楽しかったです)。「丸の内8号...続きを読む館」は続編に「華燭」と「今生」という二作があり、合わせて読むと、昭和初期から戦時中のいわゆる青春がどんなものだったかが窺えます。 Posted by ブクログ 芝木好子のレビューをもっと見る