「叛逆航路」シリーズ第2弾。
前作の最後で皇帝アマーンダに艦隊の司令官に任命されたブレクは、宇宙の辺境のにある閉鎖された星系間ゲートの調査に向かう。
ゲートを管理しているのは宇宙ステーションAI。このステーション内の住民は茶の栽培などで生計を立てている。いわゆる農村地域で、貧しい人が多いのだ
...続きを読むが、一方で富裕層もいる。居住地域は異なり、富裕層はステーションの上部。貧困層や、アウトロー的な生き方をしているの人たちは‘’アンダーステーション‘’で暮らしていた。
皇帝の勅命できた司令官ブレクを支配層は歓迎するが、星間国家間で結ばれた重要な停戦条約に違反する、ある重大な秘密を隠していて、それがバレないようにブレクたちを常に監視する。
誰が味方で、誰が裏切り者なのか。
そして停戦条約違反の犯罪行為とは何か。
閉ざされた辺境の宇宙ステーション内でおきる陰謀劇の幕が上がる。
1作目が「動」の物語なら、2作目は「静」の物語。ほぼ派手なアクションはない。爆破事件が起きるくらい。でも面白い。
スターウォーズもエピソード2で、辺境の地で後のクローン戦争で主力となるクローン造っていたのが明るみになったけど、そんな感じ。3部作の2作目ってだいたいこういう陰謀が明らかになるって展開が多い気がする。
今回活躍するのはステーションのAI。住民ファーストで考えるようにプログラムされているから、最後までどっちにつくのかわからない。基本は皇帝に従うのだけど、このときはもう皇帝アマーンダ自身が分裂してしまっているので、皇帝の判断に従うという選択肢はもはやなく、ステーション自身の判断でどっちにつくか決めなければならない状況。
静かな展開の中でも、心臓の鼓動がドクドクと耳に響いてくるような緊迫した展開。
今作も一気読み!