なるほど。"ダブルハンドアウト"はこういうリプレイにするのがベストなんだな。
別のシステムでは「リバースハンドアウト」などと呼ばれる、いわゆる「他プレイヤーにも伏せた真の目的」を設定して行うセッションのリプレイが収録されています。
全てのプレイヤーが秘密という公に出来ない目的を持つため、同じ卓を囲
...続きを読むむプレイヤーですら味方とは確信できない(敵、とまでは言えなくても、交わらない目的のために協力できない可能性がある)。
たった一人でシナリオの目的を達成しなきゃならないかのような孤独や疑心暗鬼…を楽しむのが、この手のシステムの醍醐味といえるでしょう。
そして、だからこそ、RLではなくプレイヤーにリプレイを執筆してもらうという手法の方が、そのストレスとスリル、そしてカタルシスをより的確に描く事ができると考えられ…見事にその読みは当たったと思います。
リサの不安と動揺が実にリアルに描写され、緊張感がヒシヒシと感じられ。最善の選択を選ぼうと悩む姿がマジマジと脳裏に浮かぶようです。
たかがゲーム。されどゲーム。この感覚こそTRPG。
…そしてキーハンドアウトが公開された時の開放感たるや!
「なるほど!」という感嘆。そして驚き。
セレーネの真意には驚きました。なんと、まさか…。でもそれはいいな、と。
もちろん、多々里の真実はそれ以上の驚きでしたがw 「それ、いいのか!?」とw
そんなわけで色んなギミックやどんでん返しが楽しいセッションでしたが、各プレイヤーのロールプレイも見事でした。
特にリサは芯の強さとアキラへの想いが鮮やかに演じられてて実に可愛かった。
とか言いつつ、挿絵のカレンが予想以上に可愛かったんですけれどもね!
そしてもう一本のシナリオ。
こちらはダブルハンドアウトを用いないセッションになっております。
上述のようなギミックはありませんが、その分NOVAらしい世界観と深みのあるセッションになっています。
特に、マキノイドを安易に「人間であり、人格を有する」と定めるのではなく、様々な見解を示しつつ、ポジティブな判断を提起する辺りが上手いなぁと。
…すっかり人気者のレフティですが、今回は流星と一緒にサポート的な立場。今回の主眼はやっぱりアキラとリサかなぁ、と。
サツキを介して何ともニヤニヤなやり取りを繰り広げてくれます。
ていうか、サツキが可愛くてさぁ!!
何この娘! 外見が可憐なだけじゃなく、小動物めいた萌え属性まで搭載してるとか…ずるい! くそうくそう!!
やっぱマキノイドは天使だな!(をい)
そんなわけで楽しめた1冊ですが、これでシリーズ完結、って感じの終わり方になっててちょっと残念。
リサやアキラにはもっと活躍して欲しいんですけどねぇ。
…そういや、サンダーはもう出てこないのかな(え