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ユーザーレビュー アフリカ 動きだす9億人市場 ヴィジャイ・マハジャン / 松本裕 アフリカ市場がどのような市場であるか、様々な起業家・経営者の話を書き綴っている本です。 ☆5にしたのは自分がアフリカ経済について余り知らなかった為、私にとっては非常に有用だったからです。内容自体に関しては、知っている人からすれば大したことはないのかも知れません。実際は☆4.5程度の評価だったと思い...続きを読むます。何度も読み返すものでもないですが、知識として確実に仕入れておく必要がある内容でしょう。 簡潔に纏めると。 アフリカ市場は世界10位の規模を持つ経済圏であり、現在急成長中、中国やインドの企業、欧米の企業も続々と参戦している。海外からの投資も順調に増え続け、人々の富は確実に増えている。電話線が普及していない為、携帯電話の普及率が高く、貸し出しも含めれば人口の多数が使用している他、テレビやラジオも普及している。 アフリカ1,2,3の階層から構成され、以前は富裕層であったアフリカ1を対象としたビジネスが殆どだったが、アフリカ2の拡大と資産の増加と共に、この下位層を狙うビジネスが増えている。彼らはブランドに強い憧れを持ち、ブランディング化が重要となっている他、生活レベルの向上と共により良い生活に魅力を感じている。 アフリカ大陸は物流と行った観点からも進出しにくい市場だが、非公式市場の利用や在来小売の組織化によってシェアの拡大に成功しているケースが多い。 商品市場の他にも電気、水、衛生、空気、航空、インターネットなどのインフラ系などにも多大なビジネスチャンスが潜んでいる場合によっては政府と共同でのビジネスも実施できる。 また、若い世代が多く、既存概念に縛られない世代が多い。親は子の教育には非常に力を入れるため、教育における機会も存在する。 アフリカは国内市場だけでなく、莫大な規模の在外アフリカ人からの送金による市場が成り立っている。在外アフリカ人は着実に増え続け、また教育されたアフリカ人の帰国などによっても成長が促されている。 アフリカ市場は乗り越えるべき課題、ハードルも高いが、非常に魅力的な市場として成長している。 と言う感じの話だったかな。まぁ細かい話は色々載ってます。 Posted by ブクログ アフリカ 動きだす9億人市場 ヴィジャイ・マハジャン / 松本裕 いつも接しないアフリカに対する考え方が深くなる良い本。 アフリカの中流階級、9億人と見なすと規模がある、EU/中国との関係、などしれば知るほど面白い。 Posted by ブクログ アフリカ 動きだす9億人市場 ヴィジャイ・マハジャン / 松本裕 ★可能性を示す具体例が豊富★インド人の在米マーケティング学者によるアフリカの市場分析。アフリカにいち早く進出したのにはインド人が多いのは、発展の経緯を身をもって知っているからという趣旨は説得力がある。とにかくアフリカでのビジネスの具体例にあふれているのがすばらしい。販売網を整備することで市場を「組織...続きを読む化」する、有線をすっ飛ばし携帯電話がテレビや決済まで手掛ける(いつも不思議なのだがこうした新興国では料金をどうやって払っているのだろう)、ノリウッド(ナイジェリア)の隆盛(といっても映画館ではなく、レストランのテレビで流れる映画を作る)。さらに気になるのが、在外アフリカ人からの送金。ウェスタンユニオンはマックやスタバやウォルマートの全店舗の合計よりも多いという。送金を含めた経済力という視点は日本では思いつかない。「あなたがあるから私がある」を意味する「ウブントゥ」もキーワードになるのだろう。 Posted by ブクログ アフリカ 動きだす9億人市場 ヴィジャイ・マハジャン / 松本裕 アフリカは施しの対象ではなく、希望に満ちた有望な市場である。 本書にはそんなことを感じさせてくれる事例がこれでもかというぐらい紹介されています。 アフリカは起業家精神と援助双方への投資を必要としている。そして、その投資は教育、健康、食料に賢く振り向けなければならない。 これまでのネガティブなアフ...続きを読むリカを吹き飛ばしてくれる本です Posted by ブクログ アフリカ 動きだす9億人市場 ヴィジャイ・マハジャン / 松本裕 本書は、アフリカの可能性を説いた一冊である。 アフリカはAIDSやマラリアが横行し、政治は腐敗している。例えばジンバブエのインフレ率は2006年に1,000%に達し、借入利率は400~500%とされている。 しかしこれは、アフリカの一側面を切り取っただけに過ぎないと著者は主張する。アフリカは今まで...続きを読む施しの対象とされてきた傾向にあるが、それは見誤っている。アフリカ大陸全体を合わせたGDPは世界10位であり(2006年時点)、9億人の消費者や起業家、そしてその予備軍がいる。 アフリカがこれから発展していくポイントとして著者は、主に下記の点を挙げている。 ・アフリカ2 →富裕層予備軍とも言い、ボリュームゾーンであるこの人たちを著者はアフリカ2と呼び、この成長がアフリカを支えると言う ・組織化、インフラ →政治的、経済的な問題からアフリカには基本的な仕組みが整っていないことが多い。例えば中古車市場というマーケットを組織することも必要であるし、基本的なインフラも十分と言うには程遠い。その問題を解決することが大きなビジネスチャンスである ・チーター世代(&在外アフリカ人) →アフリカ人には、大学を海外で出て、欧米の企業で鍛えられた若者たちが多くいる。彼らの中で、祖国の為に何かできないかと考え、戻ってくる若者をチーター世代と言うという。他にも、在外アフリカ人が祖国に戻って来て彼らが起業することで、新たなビジネスモデルやサービスが生まれる。 ・エンターテイメント →ナイジェリアのノリウッドに代表されるように、水や電気も十分とは言えないアフリカ大陸においても、海賊版も含めエンターテイメントは広がっており、大きな可能性を感じさせる。 現在、世界の成長エンジンが中国やインドへとシフトしている中で、アフリカも決して無視できる市場では無くなっている。実際、中国やインドはアフリカへの投資を増やしており、そのプレゼンスを高めている。 また、本書に出てきたグローバル企業は、P&G, LG, Nestle, Samsung, Unilever, Coca-cola等であり、日本企業はほとんど出てこなかった。これは残念な事実であり、目をそむけてはならない現実である。 他社と同じようにビジネスをしていては、決して突出することはない。 違うアプローチで、違うことをしていかなければならないし、そのような人材が日本には求められている。 Posted by ブクログ ヴィジャイ・マハジャンのレビューをもっと見る