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Posted by ブクログ
あとがきにもあるように、著者の岩井は末期ガンに体を蝕まれながらも、口述筆記により本書を書いた。
いわばこれは魂の書である。
森田療法のエッセンスを踏襲しながらも、独自の考え方を加えながら説明している。
特に発達論などは森田の説を批判し、環境要因の大切さを述べている。まさに岩井式森田療法だ。
そのため、基礎的な内容は触れているが、教科書ではないため、単に森田療法の基本を知りたいという方には適さないだろう。
しかし、この本に書かれている、精神交互作用のカラクリ、あるがままに生きることの大切さ等は、より良い人生を歩むために知っておきたい事柄だ。豊富な事例を通して、それらがわかりやすく語られている。