一部ご紹介します。
・「お前に俺が、すっかり駄目になっちまったアイツを見た時の気持ちがわかるか!?
アイツは他の奴とは違うんだ。アイツは俺の技術も知識も全て持ってる。
アイツは…俺が育てた完璧な麻酔科医だったんだ!!」
「…完璧な麻酔科医ですか。相変わらずですね、先生は。
ご自分の技術をま
...続きを読むるまる与えた彼を”完璧”と呼ぶ。
自らの腕と知識に絶大なる自信を持って疑うことを知らない貴方は、
後進を育てる立場になった今でも、日々迷いながら必死に麻酔している僕を、きっと軽蔑するんでしょうね。
…だけど、人の命を預かる僕だって人ですから。彼だって人ですから。
本院で入院したてから、何でも出来るからと難しいことを次々とやらされ、
人の命を背負う恐怖を知ることもなく、オーベン(指導医)の貴方に引き上げられた結果、
彼がどうなったか、先生もご存じのはず。彼に次はないんですよ。
だから僕は、このちっぽけな地位で彼を守る!
二度と彼が麻酔で傷つくことが無いように」