ハーレクインはヒストリカルしか読みませんが、個人的にはトップ5には入ります。
サスペンス、ユーモア、ウイット、笑い、ロマンティックな場面、濃厚な場面ありで、痛快エンターテーメントの物語。
恋愛抜きでも大変面白いです。話の展開のリズムが良く後味がいい。
海賊姿のヒーローにハデスという
...続きを読む名前をつけるヒロイン。彼女の名前ペルセフォネの由来。ギリシャ神話と登場人物を関連させた作者のウイットが伺えます。
ヒロインは拉致された運命を素直に受け入れ、名も知らぬ海賊のヒーローを愛するようになります。切ない実らない恋の別れが来ますが、侯爵に姿を戻したヒーローとの再会し、海賊とと侯爵の間で戸惑うヒロイン。
また、ヒーローは自分の体の不具を気にしており、彼女の夫になれるかどうか悩みますが、ヒロインは彼を愛し優しく包みます。
脇役キャラも、みなユニークで面白いです。
ヒロインには、娘に干渉しすぎる、華奢で美しい完璧なレディーである母親がいるのですが、後半、ヒロインが犯罪に巻き込まれ命の危険が迫ると、娘を助けるために、なりふり構わず悪党に乗っかりボコボコに殴り倒す場面は大笑いでした。
あの麗しく上品で虚栄心の強い毒母の本性は、実は気丈で逞しい女性でした。母は強し!