ユーザーレビュー おおきくなりません 白倉由美 過去に読んだ本。白倉由美さんの小説である。 大人になるということについて考えさせられた。大人になるってどういうことなんだろう。 Posted by ブクログ おおきくなりません 白倉由美 あなたは、おおきく、なれましたか? 引きこもり歴10年。小説家の月哉さんとひっそりと暮らす麻巳美。 子供っぽく、大人になりきれていない彼女は35歳。 そんな彼女が、あることをきっかけに、突然女子大生になっちゃった! しかも、「今日から私、18歳」とか言っちゃって…。 日々、いろいろな人々と出...続きを読む会い、少しずつ「おおきく」なろうとする麻巳美。 物語が進むにつれて明らかになる彼女の過去、月哉さんとの関係。 「大人になること」って何だろう。 著者は、麻巳美と同じく元漫画家で、30代になってから大学に通って、小説を書き始めたそうです。 文章がみずみずしく丁寧で、所々に挟まれる風景描写も奥行きがあり、読んでいてとても快かったです。 Posted by ブクログ おおきくなりません 白倉由美 引き蘢り生活を続けていた35歳の麻巳美が、「今日からわたし、18歳!」と云って女子大生に変貌!? それを見護る売れない小説家の恋人「月哉さん」の視点で物語は進む。18歳の頃、漫画家生活をしていて大学に行けなかった麻巳美は「わたしはまだおおきくなれないの」と主張して、色々な些細な、でも無視したままで...続きを読むはおおきくはなれない過去の痛みを、少しずつ癒してゆく。恋人、月哉さんもまた同じように、ゆっくりとふたりでおおきくなってゆく──。 === 高校時代、これを文芸誌の連載で読んだとき「おおきく」ならないといけなかったわたしはとっても胸が痛かった。19歳の頃「おおきくなれないんじゃなくて、なろうとしていないんだ、わたしは」と云った友だちがわたしの傍から離れていって、とてもとてもかなしかった。そして今「おおきくなりません」宣言をして月哉さんに庇護されている麻巳美を(狡いな……)と羨む程度にはわたしは「おおきく」なったみたい。でも麻巳美は狡い、と思うくらいにはわたしはまだ「おおきく」なれてないままみたい。 文体は稚拙だけれど、放り出せない何かがわたしの心に雫を落とす。 ===== もしこの本を読むならば、帯の言葉に騙されないで、核心を、単なるピュアネスではない傷が付いた純粋を、優しくするためには単なる無垢では居られないということを、感じて欲しいと思います。みんな優しいひとだから。きっと。 (鶴田謙二先生のカヴァと口絵のイラストが嬉しい!) Posted by ブクログ おおきくなりません 白倉由美 主人公が30代半ばで、でも大人になりきれていない繊細な少女のような人で、大学に入って18歳に戻って(戻ったつもりで)やり直すというストーリー。 久しぶりにこんな、乙女っぽいスイートな物語を読んで、甘い、ほんわりした気持ちになりました。 Posted by ブクログ おおきくなりません 白倉由美 タイトルのインパクトに惹かれて買った本。 あと、女の子が仏頂面の表紙もちょっと好きです。 40代手前の"僕"と、30代・でも心は少女な ひきこもり女性(←と称する割に大学へ通い始めたりする) の同居生活がだいぶファンタジックに 描かれています。 ヒロインのやることなすことがとてもツボです。 『ぐ...続きを読むりとぐら』の巨大コピーを切り抜いて 家の壁中張り巡らす……というのはちょっと 挑戦したいかも。 ノベルズ、ではありますが、実際のところは 著者の白倉さんとその旦那さんの 半実話なのだそうです。 こんな人たち現実にいたら周り困らないの…? と思いつつも、天真爛漫な生き様が 少しうらやましくもあります。 Posted by ブクログ 白倉由美のレビューをもっと見る