中・近世フランス・ブルボン王家の絶対王政成立とその崩壊を描いている。
アンリ四世からルイ16世までの5代2世紀に渡る盛衰の模様が、よくわかって学ぶ所の多い本だった。
小説ではないので、面白い!とは言い難いけれど、記述自体は難しいわけでもなく、とても読みやすかったと言える。
最近興味の目がヨーロッパに
...続きを読む向いていて、特にフランス史への関心が高いので、この本はその要求によく応えてくれた一冊だったと思う。自分的には、ブルボンよりももっと古い歴史に関心が高いのだけれど、フランスの王政最後の王朝でもあるブルボンの歴史も興味深い。
ブルボン家が王座に就いてからのフランスは、これまでも同じだったんだろうけれど、それにしても戦争の数の多い事とと言ったら・・・・。
ルイ14世が建造したかの有名な、贅沢の象徴とも言われるヴェルサイユ宮殿ですら、1回の戦争にかかる費用の1.3倍の費用に過ぎないって言うんだから、いかに戦争に莫大なお金がかかるのか、改めて知った次第である。しかも、その戦争は、一度や二度じゃなく、数えるのも面倒になってくるくらい繰り返されているんだから。それから、数々の経済政策。
課税や国の借金、新しい税制の導入への取り組みと反対勢力との攻防や挫折。
結果的に、借金の金利を払うのがやっとのような国庫の破綻。
なんか、今の日本の経済状況を見ているような所もあったりなんかして。
だとすると、今の日本、とっても怖い。
周辺ヨーロッパ諸国との国際問題や、政治上の駆け引き等々。
勉強になりました・・・・
まぁ、とにもかくにも、色々な人達の複雑な関わりによって、歴史の1ページが作られていく様を色んな事を感じながら読んだ次第である。