作品一覧

  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか
    3.8
    1巻1,309円 (税込)
    米づくりは持続可能だったのか? 新田開発は社会を豊かにする一方で農業に深刻な矛盾を生み出した。エコでも循環型でもなかった“江戸時代”をリアルに描き出す力作。 [内容] 序章 江戸日本の持続可能性 第一章 コメを中心とした社会のしくみ 第二章 ヒトは水田から何を得ていたか 第三章 ヒトと生態系との調和を問う 第四章 資源としての藁・糠・籾 第五章 持続困難だった農業生産 第六章 水田リスク社会の幕開け 終章 水田リスクのその後と本書の総括
  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか

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    ○目次
    序章:江戸日本の持続可能性
    第1章:コメを中心とした社会のしくみ
    第2章:ヒトは水田から何を得ていたか
    第3章:ヒトと生態系との調和を問う
    第4章:資源としての藁・糠・籾
    第5章:持続困難だった農業生産
    第6章:水田リスク社会の幕開け
    終章:水田リスクのその後と本書の総括

    よく、江戸日本社会は資源循環型の持続可能な社会であったという言説が聞かれる。しかし、江戸市中の不法投棄やたたら製鉄による禿山化など反論には枚挙にいとまがない。
    筆者・武井氏も果たして江戸日本社会は持続可能な社会だったのか、再検討を試みたのが本書である。
    内容をかいつまむと、17世紀後半までの日本社会は農業発展期と位

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    2019年10月09日
  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか

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    本書のテーマは明快である。江戸時代ははたして循環型社会であったのか? 著者は加賀藩の例など豊富な一次資料をもとに新田開発は社会を豊かにする一方で米作中心の農業に深刻な矛盾をもたらしたと結論づけ、それを「水田リスク社会」と呼ぶ。江戸時代の米中心社会の実像をリアルに描き出した力作である。

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    2016年06月18日
  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか

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    朝日の柄谷行人さん書評から読んでみました。

    エコ社会とかTPPとか今の農業や社会を考えるのに役立つ作品だと思う。

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    2015年06月20日
  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか

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     江戸時代はエコ時代などと持て囃す風潮が一部で見られるが、果たしてそれは真実なのであろうか。
     結論から言えば、単純に飽和状態を迎えるまでに時間がかかったというだけで、持続可能とは言えない。

     新田開発によって生産高も人口も増え、コメを中心にした社会が成立し、水田を中心とした生物相も形作られ、コメの副産物である藁、糠、籾も余すところなく利用され、いわゆる持続可能な社会であったかのようにも見える。水田に暮らすタニシやドジョウなどから始まり、人間とともにタカやキツネなどを頂点とする食物連鎖も構成されていた。
     しかし一方で生産を支えるための肥料を生産するために山は切り開かれ肥料になる草を生やす(

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    2017年01月05日
  • 江戸日本の転換点 水田の激増は何をもたらしたか

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    江戸時代の篤農家の残した資料から読み解ける百姓の実態、そして、幕府の新田開発が、農村・農家に与えた影響が描かれていた。

    百姓は、幕府に年貢を納め続けることを継続するため、色んな工夫をしていた。

    その中で、水田経営に不可欠な道具としての牛・馬を飼う。そのために餌を得るための草原も確保しなければならない。

    武家社会における鷹狩りに必要な餌としての小鳥たちの供給。

    しかしながら、将軍綱吉の生類憐みのお触れによる制度変更での現場の混乱。

    また、新田開発、白米づくりにシフトしたことにより、肥の枯渇、高騰。

    そのことにより、海の資源であるイワシを金肥とするような変化も起きてしまっていた。

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    2015年07月18日

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