開成高校出身でJRAの調教師でトップクラスの成績を収める矢作芳人氏が自身の調教師としての仕事の向き合い方について書いた一冊。
2014年当時グランプリボス、ディープブリランテ、スーパーホーネットと活躍馬を出していた氏が
馬の仕入れ、馬の出し入れ、番組選びの3つを調教師の仕事としてどのように仕事を行
...続きを読むなっているかということが詳細に書かれており、普段見ている競馬の裏側を深く知ることができました。
矢作ラインなどの人との繋がりで有力馬を探すことやよく遊ぶという厩舎の姿勢は競馬に対するイメージも変わるものでした。
また、色々な人を雇う調教師としてのマネージメント術も多く書かれており、リーダー論も参考になるものが多くありました。
また、執筆当時の氏がJRAに対する提言も多く書かれており、本書を読んで制度を知ることで出走に至るまでの厩舎の苦悩も知ることができました。
そんな本書で知ったなかで氏が海外のセールで上手く血統のいい馬を探してくることや未勝利を脱するために馬を最後まで諦めずに管理することの姿勢は印象に残りました。
本書で氏が行なっていることを知ることによって様々な氏の行う工夫などがトップクラスの成績を上げる裏打ちになっていることを感じるとともに旧態依然な体制が変わってきていることも感じました。
ただ、まだまだ閉鎖的な部分も多く、氏のこれからの活躍や働きかけによってますますの競馬の発展が楽しみになった一冊でした。