プレゼント本。
歯科医の訪問治療の格闘をユーモラスに描き、最後は涙で読み終わるのが惜しい本。
「こんにちは、五島です。訪問歯科の五島です」
五島先生のこんな元気な挨拶から訪問歯科診療は始まる。
1章の始めから、楽しい会話で思わずハハハッっと笑ってしまう場面から始まり、
この本は楽しく読める歯科医
...続きを読むのお話しかなと何気なく読み始めた。
しかし1章の最後で、思わず涙が流れてきてしまった。
その涙を隠すのに苦労するほど、素直に泣いてしまい、いつもより目薬を必要以上にさしている
自分に気が付いた。
この本は、口から食べ物を入れられない患者と家族に対して
五島先生が10年間週休ゼロで情熱的に活動した訪問歯科医療現場での現実の体験に基づいて
書かれたお話しである。
いろんな感動的なエピソードがあるが
その内容は読んでからのお楽しみにしておきたい。
最後に五島先生の訪問歯科診療の目的を書いて終わりにする。
「食べるという行為は、生物的な栄養供給だけではなく、文化的、人間的な営みである。
この極めて単純かつ重要な行為が、医療の発展とともに、軽視される傾向にある。
このような時代だからこそ、食べることの重要性を
社会に訴え、食べる喜びを失った方をサポートし、その方の生き方をもサポートすること」
が目的であると五島先生は語る。