作品一覧

  • 春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと

    Posted by ブクログ

     本書は、池澤夏樹さんが東日本大震災に寄せたエッセイ、コラムを再構成したものです。
     表題は、ポーランドの作家ヴィスワヴァ・シンボルスカの詩集からの引用とのこと。

     本書では、被災者や困難と闘った人に光を当てたり、ジャーナリズム向けに書いたりするのではなく、単に震災の全体像を描こうとしたようです。
     動揺、哀しみ、怒り、希望などが綴られ、思考を重ね練り上げた良質な言葉が並びます。池澤さんの様々な想いが行間から立ち上がるようです。

     印象的だったのが、池澤さんの日本人観と震災後の日本の歩みの記述でした。先日読んだ、外国人ジャーナリストのルポの視点と同様だったためです。
     良くも悪くも「諦めの

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    2024年02月25日
  • 春を恨んだりはしない 震災をめぐって考えたこと

    Posted by ブクログ

    東日本大震災直後から半年くらいにかけて書かれた本。あの当時、日本はジワジワとながらも変わっていくのだろうと思っていた。みんなが「誰もが幸せになれば良いのに」と考えていたはずだ。いつしかその思いも薄れて、復興五輪の名が躍る。原発についても同じだ。あの時、あんなに大騒ぎをし、怖いと思ったはずの原発は今、また再稼働しようとしている。本当にこれで良いのだろうか。
    あの頃を思い出す必要はないか。封印してはいないか。よく考えて政治を見ていかなくてはならない。

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    2020年11月17日

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