日経の技術系雑誌に載せたものをまとめるとともに、再度中村修二本人の肉声を掲載させたもの。
それにしても科学の進歩には、私のような一般人ですら無意識的にその恩恵を得ているのであるが、この青色LED発光ダイオードは、気付けば世界を席巻し、さらにそれを技術の土台として多くの分野において計り知れない貢献
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この本を読んで、勿論理系的な話は難しすぎてわからないが、一人の不世出の天才が、いかに誰もいない野道を切り拓いていったかの一端を知ることができるともに、そこからの会社との裁判、一般技術者の会社における待遇、日本の技術立国としての危機と在り方への警鐘などなど考えさせられることが色々とあり、まさに表題の如く劇場のようである。
また何度も本書に出てくるが、日亜化学創業者の小川信雄氏がいなければ、この世紀の大発明はありえないことだったとのことで、ある人物が何かを成し遂げるということを見抜き、一任する度量と慧眼を持つトップというのも学ぶべきとこである。