腕利きのセラピストと、登山の転落事故によって二度と歩けなくなったと人生に絶望してしまった患者ブレイクの物語。
個人的には、リンダ・ハワード作品では、サスペンス系よりこういう話が好きだなーと思った一冊。
セラピストのディオンヌは、長期休暇中に、登山の転落事故によって車椅子生活になってしまったブレイク
...続きを読むという男性のセラピーの依頼を受けます。
セラピストが長続きしない、本人にリハビリの意欲が無く、その男性が衰えていく一方という話を聞き、新しいチャレンジとして引き受けることにするディオンヌ。
突然現われたディオンヌを拒絶するブレイクと、なんとしても彼を歩ける体まで回復させたいという信念で立ち向かうディオンヌの攻防戦がなかなか面白かったです。
いざ、リハビリをスタートさせてみると、元々、活力が満ち溢れていたヒーローな為、持ち前の精神力と努力によって、めきめきと回復していきます。
そして、ヒロインがセラピーの仕事にひたすら打ち込むきっかけになった、心の闇も明かされます。まぁ、12年前の離婚から、誰とも恋愛できていないヒロインが、ヒーローの手によって救われたのは、運命だったのでしょうか。
結局、お互いがお互いを、必要としていて、出会うべくして出会った2人なのかな…と感じた作品でした。
ヒロインの不安や葛藤を全て受け止めて、彼女に「自分の愛情は変わらない。」ということを理解させる猶予期間を与えたヒーローは、なかなか男前で素敵でした。