読むのにかなり時間がかかりました。
「問題解決」とは、すべてのビジネスの現場で日々必要とされる普遍的な「仕事の進め方」である
本書は、ビジネスの現場からこうした無駄をなくし、すべてのビジネスパーソンが効率的・効果的に仕事を進めるための「手順」を明らかにしたものである。
問題解決については、2つ
...続きを読むの型 ①基本手順:問題発生型 ②応用手順:課題設定型 がある。
①基本手順 問題発生型の解法 問題解決の手順⇒問題の設定⇒原因の追究⇒対策の立案⇒対策の実行⇒評価と定着化
②応用手順 課題設定型の解法 課題の設定⇒対策の立案⇒対策の実行⇒評価と定着
対応するスキル 戦略立案、課題解決、分析力 をカバーしている
また、デファクトスタンダードでないが、「定番教科書」として使える本を自前でつくることとした とある
本書の特徴は、以下です。
①「わかる」ではなく、「できる」を目指している
②「課題設定型」まで言及したものであること、
気になったことは以下です。
<問題解決の手段>
・問題解決の手段とは、あなたが直面するあらゆる問題の解決策を考え、実行するための手順である。
・問題解決の手順とは
①Where 問題がどこにあるのか 問題を絞り込み、合意を取り付ける どこどこ分析
②Why その問題の原因はなにか 広く深く原因を掘り下げる なぜなぜ分析
③How ではどうすればいいのか 原因に対する効果的な策を打つ
の3つのステップで考えることだ
・その原因に対する対策を複数考えた上で、もっとも効果が高く、費用が安く、時間的にも速くできるものを優先的に選択する
・How思考に注意 深く考えずに目先の対策に飛びついてしまうこと
・応用として仮説思考 Where⇒Why⇒How とやらないで、仮説で(How、Why)をきんて、その仮説を後から検証する方法である
<問題を特定する>
・問題特定のポイントは3つ ①全体を正しくとらえる ②問題を適切に絞り込む ③論拠をつけて問題を特定する
・もれなくだぶりなく MECE
・視野を広げて全体をとらえる⇒全体が決まらないと、もれがきまらな
・視野をあまりにも広げすぎないこと 視野をあまりにも小さく絞りすぎないこと
・上司や関係者とこの段階で一度「にぎる」こと
・切り口を考える上で、分解と深堀を繰り返していく ⇒ ①ロジックツリ- ②問題所在マトリックス ⇒ トラアンドエラーを繰り返し、真因を見つけていく
<原因の追究する>
・コインの裏返し(表面に見えている問題をそのまま裏返して対策にする)をしない
・因果の構造図 を作って考える
・なぜなぜ分析 3ステップ 8つ
深く掘り下げる ①Whereで絞り込んだ問題から掘り下げる ②なぜをくりかえす ③論理の飛躍に気を付ける ④打ち止めになるまで掘り下げる
広く掘り下げる ⑤もれなく、幅広く可能性を可能性を考える
正しく掘り下げる ⑥事実で確認する ⑦正しい日本語で掘り下げる ⑧自分を主語として掘り下げる(自責で考えること)
・掘り下げたら、因果を正しく考えれらえたかを確認する
・問題解決の効果のポイントは、3ステップ 9つ
問題解決の効果を高める ①主たる原因に手を打つ ②全体に影響がでるように手を打つ、③浅すぎず深すぎず手を打つ ④立場とリソースを考え、分析しながら手を打つ
対策の実現性を高める ⑤単にやっていないだけの原因に手を打つ ⑥入ってくる矢印が少ない原因に手を打つ ⑦下にある原因を避けて手を打つ
検討の効果を高める ⑧悪循環を断ち切るように手を打つ ⑨いくつかの要因にまとめて手を打つ
<あるべき姿を設定する>
・問題には、発生型と設定型の2つがある 発生型は現状復帰 ⇒ 設定型はチャレンジ(あるべき姿)へ
発生型は、問題がどこにあるかは明白であり、共通認識を取りやすい
設定型は、問題かどうかは人によって違う、共通認識をつくることが非常に難しい ⇒ そのために ①視点を定める ②具体化する ③指標化する
・設定型 目標(いつまでに、どの程度) と 目的 (どちらにむかう) ⇒ KGI ゴールとする数値的目標、指標を設定する
・あるべき姿のチェックポイント ①夢物語でない実現可能な姿になっているか ②具体的になっているか ③箇条書きの羅列でなく、矛盾を含んでいないか ④大目的・外部環境・内部環境が関連性をもっているか
・環境分析には、フレームワークの使用、フレームワークの組み合わせでチェックする
①共通分析(3C,SWOT) ②外部環境 (PEST,5Forces) ③内部環境(バリューチェーン、SPRO,ヒトモノカネ、4P,4M)
・トリの目、ムシの目
・空・雨・傘
<対策を立案する>
・そもそも対策とは何か ⇒ 意図をもってこれまでと違うことおこなうこと ⇒ 単なる思い付きでなく適切に感が抜かれたこれまでと違うことが 対策
・優れた対策3つ
①成果につながること 成功要因と失敗要因を踏まえる
②わかりやすいこと 理想は一網打尽
③着実に実行できること 障壁を取り除く
・より効果的・効率的な対策
複数の視点で評価 効果・コスト・時間 で評価
整合性を確認 矛盾、確実な実行
全体への影響を考慮 社内へ影響部門をあらかじめ配慮、関係への事前連絡
<対策を実現する>
・対策をより細かいToDoへ落とす そのために既存の取り組みをうまく活用する
下ネゴして合意を取る
状況を共有する
小さな課題解決を繰り返す
着手タイミングを計る
組織の不文律を踏まえる
やりぬく意志を持つ
・タスクの見える化
実行計画全体を見える化する
ゴールと制約要件を明確化する
タスクを分解し、始まりと終わりを考える
マイルストーンを設定する
・対策実行をモニタリング
管理指標(KPI)、基準値、アクション
<結果を評価し、定着させる>
・PDCAを回す C,Aをわすれないように
・KGI,KPIを振り返る
・成功・失敗要因をまとめて、見える化する
・PDCAから、CAP-Dへ 次のサイクルは、チェックから始めてみる
・アクションとはなにか ①今の問題解決を完遂 ②組織へ定着させる ③新たな問題解決に取り組む
目次
はじめに
第1章 問題解決の手段
第2章 問題を特定する
第3章 原因を追究する
第4章 あるべき姿を設定する
第5章 対策を立案する
第6章 対策を実行する
第7章 結果を評価し定着化させる
ISBN:9784862761248
出版社:英治出版
判型:A5
ページ数:352ページ
定価:2200円(本体)
発行年月日:2021年11月10日第1版第13刷