東京書籍 吉野敬介
1日で読める 平家物語
全編意訳の入門書。かっこ内の著者のコメントが人物や状況の理解に役立つ。終盤の「ゴ・シ・ラ・カ・ワ〜ア」は ウケる
通して読むと 浄土思想との関係性が強い。清盛の死を折り返し点として、前半は 清盛の罪(神仏への非道)を描き、後半は 平家が受ける罰を
...続きを読む描き、極楽浄土に往生するために念仏せよ、という結末になる
平家の物語というより、神仏(神の子孫である天皇や仏の教え)に 逆らう人間は 後世まで罰を受けるという戒めの物語だと思う
保元と平治の乱で敗北しながら清盛の温情?によって生き延びた 源頼朝が、平家を根絶やしにしたことになり、報復されたくなければ、家系を根絶やしにせよ とも読める
これだけ宗教的な意味合いが強いと、清盛悪人説はフィクションかもしれない。何か本があったら読んでみたい。
結末も含めて、平家物語は「はきだめに鶴」的な感じで 女性の描き方がうまい