本屋さんの特設コーナーに平積みになっていました。こういう知らない本に出合えるから本屋めぐりはやめられません。
岩手の山奥の湯治場を出張の宿にして読んだら、雰囲気満点!旅に出たくなりました。
戦後10年を経過し、ようやく行くことができるようになった場所があったりという歴史のスナップショットという意
...続きを読む味で興味深いことはもちろんですが、社会地理学を学んだ著者らしい視点で人の生活と環境との係わりの物語が切り出されていて、写真だけでもわからず文章だけでも足りない部分が立体的に描かれていて驚きます。
また、視点の軸があるため批評がある点も特色があります。
若い時代の著者のまじめな口調も、最近は触れることの少なくなってきてしまった懐かしさすら覚える感触です。
おいしいものを食べてWEBにUPしたりするだけでなく、こういう深い切り取り方をしたら旅もさらに印象深いものになるだろうなと思います。
それが、1950年~60年代にかけてのこの旅行記を今読む価値なのではないでしょうか。
いや~旅に出たい!